匿名掲示板「2ちゃんねる」の「ニュース速報(VIP)」や「モ娘(狼)」など、個々のスレッド内に相次いで「@転載禁止」が表示されてきたが、トップページに「無断複写●転載を禁じます」との文言が記載(画像参照)され、ついに全面禁止になった。これによって、「アルファルファモザイク」や「IT速報」など、2ちゃんねるの話題のスレッドを転載して成り立っていた「2ちゃんねるまとめサイト(ブログ)」は方針転換を余儀なくされた。
たとえば、アンドロイド関連のまとめサイト「あんどろいど速報」の管理人は転載禁止騒動についてサイト上で、「とりあえずはやめない方向で、色々と模索しながら新しい更新体制を整えていこうと思っています」とコメント。「2chが従来の通り、レスをまとめても問題なしになれば、また2chまとめをやると思います。やっぱり需要はあるし、やってて面白いし」と追記した。
また、各まとめサイトが掲載している記事を一覧にして紹介している、暇つぶしコンテンツとして人気のアプリ「神2chまとめリーダー弐号機」や「2chまとめx3」などは、これまでと変わらず運営しているようだ。
今回のような転載騒動が起こると気になるのが、ツイッターやフェイスブック、LINE、ブログなど、個人レベルで他のサイトの画像や文章を転載した場合、法に触れる可能性があるかどうか。著作権やIT、インターネット関連などの問題を専門的に取り扱っている北岡弘章弁護士に聞いた。
「2ちゃんねるのように投稿時の利用規約で運営側に著作権が帰属する旨規定されている場合は、著作権は運営側にあるので許可なしに転載できないのが原則です。ただし、引用にあたればどのツールを利用しても問題ありません。引用といえるためには、発信元の文章などと区別されていること、さらに何かを説明したり意見したりするための本筋(主)があり、その本筋を説明するために引用していること(従)、この主従関係が成立していることが重要です。つまり、当たり前ですが、他人の著作物をさも自分の著作物のように紹介してはいけないということです。また、出典がどこなのかも表示する必要があります」
上記の条件を満たしていれば、ツイッターやブログの記事をスクリーンショットして掲載しても大丈夫とのこと。逆に、自分のつぶやきが別のサイトに引用されても、「条件を満たしていれば法的には問題にできない」そう。つまり、たとえ引用されるのを避けるために、アカウント名やつぶやきに「転載禁止」の文字を入れても無意味なのでご注意を。
(赤木一之/H14)
【取材協力】
2chで話題の 「ネットの転載」違法の境界線
第32回 インターネットメディア「STANDBY」
STANDBY
世の中を切り取るインターネットメディア「STANDBY」が配信する記事です。
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