その1 子どもの体力や歩き方を知る
「我が家では映画館に2時間かけて歩いて行ったり、普段から歩くことを心がけています。性格が違うように、兄弟でも歩き方は異なりますね」とは安藤さん。まず子どもの体力や歩き方の特徴を知り、散歩などで慣らしていきましょう。ママの体力アップも忘れずに!
その2 山選びとコースタイム
「スタートは標高の低い山から。高低差は300~500mほどで、歩行も2~3時間を目安にしましょう」。コースタイムは一般(大人)の1.5倍以上で計算すること。
その3 まず用意したい基本装備
「初めから登山靴は必要ありませんが、ソールに突起のあるスニーカーを選ぶこと。夏でも山は肌寒かったり、天候の急変も茶飯事。上下のレインウエアは必須です」
その4 食事と水分の摂り方
「おにぎりなどを休憩ごとに補給させましょう。おすすめはカントリーマアム。小包装で食べやすく、1個で50kcalを補ってくれる行動食です」。水分は電解質飲料を2倍に薄めたものをこまめに。一度の大量摂取は胃に負担がかかるのでNGです。
その5 休憩の取り方
20~30分に1回を基本として、気分や体調に合わせて取りましょう。「小川で遊んだり、虫や動物を探したり。途中で飽きないような遊びを加えながら歩くことも大切です」
その6 トイレ&おむつ
登山口などにトイレがある場合は、必ず立ち寄ること。「携帯トイレを持参しましょう。そしてゴミは必ず持ち帰ること」
その7 ケガや病気の予防と対処
傷口を洗う真水や消毒液、バンドエイド、捻挫を固定するテープも用意すること。「虫除けスプレー、日焼け止め、サングラスもあるといいですね。頭を保護する帽子は必携です」
その8 マナー
「走らない、そして石や物を崖下に落とさないこと。下の道にほかの登山者がいる可能性がありますから」。またすれ違う時は登りが優先です。
その9 歩き方
滑落の危険もあるので3m以上離れないようにし、谷側を歩かせないこと。「初めはママが先頭でペースをつくる。慣れてきたら子どもを前に歩かせてもOK。走りだすこともあるので、状況に応じて変えてください」
その10 楽しく登るコツ
「行程に楽しさを見つけたり、『山頂の売店でアイスを食べよう!』とイベントを用意したり。我が家ではスイカ割りや手巻き寿司をしたことも。カードゲームも楽しみますよ」
■協力一覧
写真提供:安藤真由子
参考資料:『山と渓谷』2011年6月号、『山と渓谷 別冊付録ファミリー登山BOOK』2014年6月号(ともに山と渓谷社)安藤真由子さんが親子登山について監修しています。