豚肉の栄養と期待される効能とは?牛肉との比較や部位による違いを管理栄養士が解説

豚肉の栄養と期待される効能とは?牛肉との比較や部位による違いを管理栄養士が解説

豚肉と牛肉、鶏肉の栄養成分値の比較

豚肉は、牛肉や鶏肉と比べると、栄養豊富なのでしょうか。

同じ「もも肉」で100gあたりの比較をしてみましょう。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

牛肉や鶏肉に比べ、豚肉はタンパク質やビタミンB1の含有量が優れています。

特に豚肉のビタミンB1含有量は、牛肉の11.3倍、鶏肉の9倍の量です。

ほかの栄養素もバランスよく含むうえに、カロリーや脂質はもっとも少ないため、健康的に栄養補給できるといえるでしょう。

豚肉ばかりで不足する栄養素はある?

よく豚肉を使う場合、豚肉ばかりで栄養が偏らないか、心配になる方もいるでしょう。

豚肉を続けて摂ったときに不足しやすい栄養素は下記のとおりです。

【豚肉だけで不足しやすい栄養素】
食物繊維、カルシウム、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、葉酸、EPA、DHAなど

これらが不足すると、便秘や生活習慣病、骨粗しょう症などのリスクとなることがあります。

しかし、これらの栄養素は、牛肉や鶏肉に変えたからといって補えるわけではありません。

野菜やきのこ、乳製品、魚などに含まれる栄養のため、肉の種類の偏りを気にするよりは、バランスよくさまざまな食べ物を取り入れることが大切です。

豚肉のほかに、野菜やきのこをたっぷり取り入れ、魚も適度に取り入れた、バランスのよい食事を心がけるようにしましょう。