本音を言っても“円満な夫婦”と“ケンカになる夫婦”はココが違う!

第1回 本音を言い合える“夫婦円満”のコツとは?
本音を言い合える関係というのは理想ですね。でも、夫に本音を言うと、すぐケンカになってしまう。または、なかなか本音が言えない…。そんな人も多いのでは? では、本音が言い合える夫婦とケンカになってしまう夫婦は何が違うのでしょうか? 夫婦問題カウンセラーの高草木陽光さんにお話しを伺いました。

●本音が言い合える夫婦には“信頼関係”がある

「本音には、感謝の言葉や愛情表現などの“ポジティブな本音”と、相手に改善してほしい、望みを叶えてほしい、相手に気持ちをわかってほしいなどの要求から生まれる“ネガティブな本音”の2種類があります。真から本音で付き合える関係というのは、時には“ネガティブな本音”も伝え、それに対して相手も素直に受け入れてくれる関係性です。例えば、初対面の人や年に一度しか合わない人に、いきなりネガティブな本音は言いませんよね? 逆に言われたら嫌悪感しか残りませんね? つまり、ネガティブな本音を言い合える関係になるためには、まずそれ以前に“信頼し合えているかどうか?”ということが、大きなポイントとなります」(高草木さん 以下同)

結婚して数年経つと、夫婦もお互いにだんだん甘えが出てきたり、わがままになってきたりするもの。
こんなシチュエーション、思い当たる節はないだろうか?

「新婚当時の休日、リビングでDVDを観ている夫の横に寄り添って幸せいっぱいだった妻。しかし、数年後はどうでしょうか? 横で掃除機をかけながら、“DVDなんて観ている暇があったら、少しは手伝ってよ!”と、イライラした本音を夫にぶつけているのが現実では? 夫もこんなこと言われたら、当然カチンときてケンカが勃発してしまう…。でも、よく考えてみると、夫がしていることは、昔と変わっていないんですよね?」

つまり、変わってしまったのは、“夫に対する妻の見方”だという。

「つい日々の生活のなかで夫に言葉を荒げてしまったり、言い合いになったりすることがあるなら、夫婦で“ネガティブな本音”のぶつけ合いをしているにすぎず、まだまだ相手への思いやりや信頼の気持ちが足りていない、つまり“信頼関係”がうまく築けていないということなのです」

本音を言っても“円満な夫婦”はココが違う!

●夫婦の信頼関係は、“普段から互いの話を聞き合うこと”によって築かれる

では、信頼関係はどのように築けるのだろうか?

「ただ夫婦でいるだけでは、信頼感を深めることはできません。信頼を深めるためにもっとも有効なことは、お互いの話を普段から聞き合うことです。妻は夫にもっと自分の気持ちを分かってもらいたいと思っています。そして、夫も妻にもっと認めてもらいたいと思っているのです。そのためには、夫婦の会話をできるだけ増やすことが信頼感につながり、本音を言っても受け入れてもらいやすくなるのです」

●ネガティブな本音は、伝え方にポイントあり!

さらに、ネガティブな本音が言い合える夫婦には、その伝え方にも違いがあると、高草木さんは話します。

「じゃあ、いくら信頼関係がある夫婦だからといって、なんでもかんでも本音を相手にズバズバ言っていいか? と言ったら、それは違います。本音をうまく伝えるためには、その言葉に“相手に対する愛情が含まれた言い方”でないと伝わりづらいので気をつけましょう!」

例えば、休日にDVDを観ている夫に…

「“DVDなんて観ている暇があったら、少しは掃除手伝ってよ!と言ってしまえば、夫は手伝う気になどとてもなれませんね。むしろ言うだけ逆効果です。では、“もし手が空いていたら、ちょっと手伝ってもらえると助かるわ~”と、言ったらどうでしょう? 妻が促している目的は同じなのに、言われた方の捉え方はまったく違って聞こえ、受け入れやすくなるのです。ネガティブな本音だからこそ、伝え方は最大のポイントです」

夫婦といえども、日々のコミュニケーションの積み重ねなしに分かり合うことはできません。本音を言い合える関係は、“信頼”と“思いやり”があってこそ。ぜひ、日々の夫婦関係を今一度振り返ってみてください!
(構成・文/横田裕美子)

お話を伺った人

高草木陽光
高草木陽光
HaRuカウンセリングオフィス
夫婦問題カウンセラー。これまでのカウンセリング件数は70000件以上。浮気や離婚問題、夫婦関係修復など、あらゆる問題を早期解決に導くプロフェッショナル。
夫婦問題カウンセラー。これまでのカウンセリング件数は70000件以上。浮気や離婚問題、夫婦関係修復など、あらゆる問題を早期解決に導くプロフェッショナル。