運動会や行楽でのお弁当作りの6ポイント
運動会や行楽など、みんなでお弁当を食べるのはとても楽しいですよね。でも、家族みんなのお弁当を用意するママはちょっと大変!
そこで、管理栄養士・健康運動指導士などで大活躍中の渥美まゆ美さんに、運動会・行楽向けお弁当づくりのコツを伺いました。
美味しくて、栄養満点。見栄えもよくて時短でできる、そんなママの要望を叶えるお弁当づくりのコツをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
ポイント1-1:沢山の量を時短で作る
運動会に持っていくお弁当は、何といっても量が多くて大変ですね!
主役の子どもの分、パパの分、ママの分、おじいちゃんとおばあちゃんの分…多い人は7~8人分をつくる方もいます。
ただでさえ忙しい朝の時間に大量のお弁当をつくるためには、時短でつくるコツが必要。まずは、時短のコツを5つご紹介します。
(1)お弁当以外の準備は前日までに
運動会の持ち物は前日までにきちんと用意を済ませ、当日朝はお弁当準備に集中!
(2)お弁当メニューはなるべく早く決定
下ごしらえのしやすさや、盛り付けまでをイメージしてメニューを決めておくと、準備の段取りもスムーズに。メニュー決めや買い出しから、すでに準備は始まっています!
(3)カップやピックなども準備
おかずや主食(ご飯など)のお弁当箱への詰め方も、事前にイメージしておきましょう。盛り付けに便利なカップやピック、ペーパー類をきちんと準備すれば、当日朝にあれこれ悩まず詰められますよ。
(4)弁当の下ごしらえは前日までに
下味付けやカット、下ゆで、マリネづくり、冷蔵庫で保存のきく総菜づくりなど、前日までに済ませられることはできるだけやっておきましょう。
当日は仕上げと詰め方に集中できれば、品数や量の多いお弁当をつくるときにも落ち着いてつくれますよ。
(5)手抜きメニューを入れる
冷凍食品や市販の総菜、そのまま入れられる果物など「つくらない一品」もどんどん取り入れましょう!前日夕飯のリメイクおかずもおすすめですよ。
それでは、管理栄養士さんに聞いた、おかずと主食(ご飯など)の時短ポイントをご紹介!
ポイント1-2:おかずを時短でつくる
(1)下ごしらえのしやすいメニューを選ぶ
下ごしらえがしやすいメニューとは、日持ちのするおかずや、まとめて下準備ができるおかずを組み合わせてつくります。
たとえば、野菜のマリネはジップ式袋などを利用して何種類も仕込むことができ、日持ちがするので2日前くらいから準備ができて便利ですよ。
魚やお肉は前日に下味付けをして袋に入れておけば、当日の朝は焼くだけ!
何種類かの野菜をまとめて下茹でし、最後の味付けだけを変えるのも時短テクニック。
(2)電子レンジやグリルを活用
電子レンジで蒸し野菜や蒸し鶏料理、グリルで魚やポテトを焼けば、コンロが空くので、朝食の準備と同時にできて便利。
電子レンジやグリルは火加減調整もなく、タイマーが付いているので、調理の間に他のおかずもつくれます。
(3)揚げ物は事前に。冷凍保存でもOK
から揚げなど、当日朝に大量に揚げている時間がない場合は、あらかじめ揚げておくことで冷凍保存ができます。
当日朝にトースターで焼きなおせば、十分美味しく食べられますよ。
ポイント1-3:主食(ごはん等)は時短で
(1)おにぎりの具は種類を増やさない
おにぎりの具を何種類も用意するのは大変なので、みんなが好きな具の2~3種類に絞りましょう。
わかめごはんや鮭ご飯など、混ぜご飯を握るだけなら、おにぎりづくりももっと時短に!
(2)炊き込みご飯なら詰めるだけ
炊き込みご飯なら、炊飯器ででき上がったものを詰めるだけ。美味しくて彩りも綺麗に仕上がりますよ。
鶏肉、にんじん、きのこ類を入れれば栄養も取れますね。
お弁当時間と競技の時間が近いと、手軽に食べられるおにぎりやサンドイッチが重宝しますが、プログラムに余裕がある場合はぜひ試してみてください。
(3)にぎらない!
大人数分になると、つくるのにとても時間がかかるのが、おにぎり。4~5人分でも大変なのに、7~8人分となると、握っているだけで数十分がかかってしまいます。
そこで、ご飯をにぎらない「おにぎらず」がおすすめです。
海苔とご飯をサンドイッチのパンに見立て、間におかずを挟み、包丁でカットするだけ!ご飯のサンドイッチです。
おにぎりよりも具を多く入れられるので、時間がないときはこれだけでも十分なお弁当になりますよ。
切り口を揃えて並べれば、彩りもきれいになり、お弁当のグレードもアップ!
ポイント2:インスタ映えも!華やかな盛付
彩りの良いお弁当は、ふたを開けた瞬間に「わぁ~!」と喜びが広がりますね。おいしさも3倍増しになる気がします!彩りの良いお弁当で運動会を盛り上げましょう。
複雑な飾りつけをしなくても、ちょっとの工夫で華やかに盛り付ければ、InstagramやSNS投稿でもばっちり映えますよ。
それでは、お弁当を華やかにいろどるポイントをご紹介しましょう。
(1)彩り(いろどり)を考えたメニューを
おかずの彩りが増えれば、詰めるだけでも自然と美味しそうな見た目になりますね。メニューを考えるときは、赤・黄・緑の食材をバランスよく取り入れるようにしましょう。
おすすめの赤・黄・緑の食材はこちらです。
赤:赤キャベツは、ゆでるだけやマリネで使えて差し色になりおすすめです。にんじんも型抜きで可愛らしさや季節感を添えられますよ。
黄:かぼちゃやさつまいもは、子どもが好きなおかずで色も映えて重宝します。定番の卵焼きも良いでしょう。
緑:ブロッコリーやいんげんが定番ですが、アスパラも盛り付けに高さが出せるのでおすすめ。フリルレタスやシソは見た目もかわいく、仕切りにも使えるので便利ですよ。シソは傷み防止にもなります。
(2)ピックやカップ、ペーパー類の活用
可愛いピックをおかずに刺したり、カラフルなカップを盛り付けに利用すれば、ぐっとお弁当が華やかになりますよ。
写真のようにおかずの仕切りに使うと、おかずの味移りを防いで見た目もスッキリして、カフェランチのように格好良い仕上がりになります。
ピックやカップ、ペーパー類は、百円ショップで沢山の種類が売られているので、覗いてみてくださいね。
(3)主食を華やかにつくる
シンプルなおにぎりも美味しいですが、飾り巻き寿司やボリュームサンドイッチなど、主食を華やかにつくれば、お弁当は一気に豪華な雰囲気になりますよ。
写真提供/chacha_tsubaki(Instagram)
ボリュームサンドイッチなら、他のおかずが少なくてもお腹一杯になって、お弁当づくりの時短にも!
写真提供/cocosweet_kitchen(Instagram)
(4)詰めるときには色を散らす
おかずをお弁当に詰める際には、色みを散らして詰めましょう。特に、茶色いおかずは別々の容器に入れたり、対角に詰めるなどして距離を離すことが肝心。
主食を詰めた後に赤・黄・緑のおかずを散らして入れていけば、どこから見ても綺麗なお弁当の完成です。
(5)盛り付けは高さを出す
お弁当に限らず、普段の食卓のおかずでも「高さ」を出して盛るとおかずが引き立ちます。
スティック野菜やマリネの野菜、いんげん、ポテトなど細長いおかずを斜めにして盛り付けてみてください。ピックを使うのもおすすめです。高低差ができることで奥行きが出て、インスタ映えもばっちり。
ポイント3:運動会は栄養バッチリメニュー
運動会では、子どもたちは朝から競技や応援、運営と走り回っています。
たくさん運動した子どもたちが午後も頑張れる、栄養豊富なメニューづくりのポイントは、「消化を助け」、「代謝を助ける」です!
そのためには、メニューに野菜と果物をたくさん取り入れましょう。
野菜や果物に含まれるビタミンとミネラルが、お肉やお魚、ごはんの消化を助けてエネルギーに変えてくれますよ。
お肉などの主菜、野菜や果物の副菜、ごはんなどの主食をバランスよく食べれば、代謝を助けて疲労回復にも効果的。ぜひ積極的に取り入れましょう。
ポイント4:上手な手抜きで品数を増やす
「とにかく時間がない!」「下ごしらえも含めて面倒!」という方は、上手な手抜き方法を組みあわせて品数を増やしましょう。
(1)冷凍食品の活用
現代は冷凍食品も品質が高いものが揃っています。お弁当箱サイズの小分けのおかずが手軽に手に入り、量の調節もしやすいなど沢山の利点がありますね。
冷めても美味しいシュウマイや、彩りのアクセントになるミックスベジタブルなどがおすすめですよ。
(2)市販の総菜の活用
市販の総菜を活用するのも、冷凍食品と同じように上手な手抜き方法と言えるでしょう。揚げ物を総菜で用意すれば、当日のお弁当準備はぐっと楽になりますね。
傷みやすいものや汁気の多いおかずを避けるのがポイントですよ。
(3)夕飯のアレンジなら下準備も前日夜に
運動会前日の夕飯の残りをアレンジできれば、夕飯づくりとお弁当の下準備が同時に終わり、とっても時短に!
たとえば、夕飯に焼肉と人参のごま和えをつくり、翌日は両方をご飯に巻いて巻き寿司にすれば具だくさん巻きのでき上がりです。
前日夕飯のおかずをコロッケや春巻、翌日のお弁当おかずをから揚げにして、一度に全て揚げてしまう方法もおすすめ。
お弁当づくりの当日だけでなく、1~2日前の夕飯づくりも含めて段取りに加えておくと、とても楽になりますよ。
ポイント5:時間が経っても美味しいおかず
お弁当はつくってから食べるまでに時間がありますよね。汁気が出てべっちゃりしたおかずでは、美味しさも半減。せっかく頑張ってつくったお弁当ですから、時間が経っても美味しいおかずを取り入れて、美味しさをキープしましょう。
時間が経っても美味しいおかずは「食感が変わらない」「脂身が少ない」ことがポイント。
食感が変わらないおかずは、マリネ、卵焼き、きんぴらなどがおすすめです。脂身の少ないおかずは、鮭のつけ焼きなどがおすすめ。豚バラ肉は脂身が多く、時間が経つと白く固まるのでおすすめできません。
メニューづくりの参考にしてみてくださいね。
ポイント6:暑い日の対策も忘れずに
運動会は5月や10月の開催が多く、よく晴れた日など気温がかなり上昇する日もありますよね。
暑い日のお弁当は、食中毒や傷みが心配!数時間外に置いておく必要があるので、お弁当の暑さ対策も忘れずにしましょう。
保冷剤や抗菌シートの活用は手軽で効果的ですが、大きなお弁当箱になると、沢山の量が必要になりますから、クーラーボックスも併せて活用するといいですよ。
また、凍らせた果物をおかずと一緒に詰めるのもおすすめ!保冷剤代わりになり、半解凍になった果物は暑い日の運動後に嬉しい美味しさで、一挙両得です。
運動会の影の主役はお弁当!
運動会は、子どもたちの晴れ舞台!この日のために、子どもたちは一生懸命練習してきたことでしょう。見守るママとパパもとても楽しみですね。
みんなが楽しみにしている運動会。ご紹介したポイントを参考に、素敵なお弁当をつくってくださいね。お弁当は運動会の影の主役です!
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(文・藤巻かな江)