【防災ノウハウ】災害が発生したら…「自宅待機?」「避難?」正しいタイミングを知って命を守ろう

【防災ノウハウ】災害が発生したら…「自宅待機?」「避難?」正しいタイミングを知って命を守ろう

東北地方を中心に大きな被害をもたらした東日本大震災から12年。今一度、防災意識を見直すために、災害が発生したときの避難に関する情報をご紹介します。


東北地方を中心に大きな被害をもたらした東日本大震災から12年。その後も日本各地で大きな地震があり、東日本大震災の余震とみられる最大震度6強の地震がありました。


新型コロナウイルスが依然として猛威を奮っている現在、もしまた大きな地震が襲ってきたら……。大切なわが子を守るためにも、慌てずに適切な対応を取りたいですよね。そのためにまず、知っておきたいことをまとめました。

妊婦さんや乳幼児は災害時要配慮者

災害弱者という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。行政上は「災害時要配慮者」もしくは「災害時要援護者」と呼んでいます。


災害時要援護者は、「災害から身を守るため、安全な場所に避難するなどの一連の防災行動をとる際に、支援を必要とする人々」のことを指し、

1.心身障害者(肢体不自由者、知的障害者、内部障害者、視覚・聴覚障害者)

2.認知症や体力的に衰えのある高齢者

3.日常的には健常者であっても理解力や判断力の乏しい乳幼児

4.日本語の理解が十分でない外国人

5.一時的な行動支障を負っている妊産婦や傷病者

などが含まれます。


地域によっては、専用の避難所(福祉避難所)が設けられます。備蓄品やスタッフに特別な配慮があり、妊産婦も対象となります。事前に場所の確認をしておくと良いでしょう。

避難のタイミング(警戒レベル)

災害が起きたとき、その場にとどまるのか、避難所に行くのか、判断に迷うことがあるかもしれません。そんなときに指針となるのが、「警戒レベル」です。災害の危険性が高まったときには、住んでいる市町村などから避難情報が出されます。警戒レベルによって避難行動が変わってきますので、今がどの警戒レベルにあたるのか把握し、早め早めに行動することが大切です。避難情報は、テレビやラジオ、インターネットなどのほか、防災行政無線や広報車などで伝達されます。

警戒レベルとは?

警戒レベルは5段階あり、災害発生の危険度が高くなるほど数字が大きくなります。各レベルの状況は以下のようになっています。


警戒レベル1:災害への心構えを高める

災害発生の危険性はまだ低い段階。最新の情報に留意し、災害への心構えを高めておきましょう。


警戒レベル2:ハザードマップなどで避難行動を確認

災害発生に対する注意が高まってきた段階。ハザードマップで災害の危険性のある区域や避難場所、避難経路、避難のタイミングの再確認など、避難に備え、自らの避難行動を確認しておきましょう。


警戒レベル3:高齢者や要介護者等が避難

市町村から「避難準備・高齢者等避難開始情報」が発令された段階。避難に時間を要する人(高齢者、障害のある方、乳幼児など)とその支援者は避難を開始しましょう。その他の人は、避難の準備を整えましょう。


警戒レベル4:対象地域住民の全員避難

市町村から「避難勧告」や「避難指示(緊急)」が発令された段階。速やかに避難場所へ避難をしましょう。外出することでかえって命に危険が及ぶような状況では、近くの安全な場所か、自宅内のより安全な部屋に避難をしましょう。


警戒レベル5:“命を守るための最善の行動を”

市町村から「災害発生情報」が発令された段階。すでに災害が発生している状況のため、命を守る最善の行動をとってください。

警戒レベル5になってからでは、安全な避難が難しい場合があります。空振りをおそれずに、レベル3、レベル4の段階で安全かつ確実に避難を終えましょう。


警戒レベルは、現在内閣府の作業部会より見直しが検討されています。常に最新の情報を確認するようにしましょう。

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