歯科訪問診療の歯科衛生士の一日の流れ

歯科訪問診療の歯科衛生士の一日の流れ

歯科訪問診療の必要性

さまざまな事情により、自力で通院することが難しい要介護者や高齢者のなかには、口腔トラブルを抱えたまま放置している方が少なくありません。お口のトラブルをそのままにしておくと、全身疾患につながる可能性がありますので、早期の治療が必要です。そこで利用すると良いのが歯科訪問診療です。歯科訪問診療では、歯科医師と歯科衛生士、クリニックによってはお客様担当やコーディネーターと呼ばれる運転手兼助手も同行し、患者様のもとに訪問して歯科診療を行います。今回は、歯科訪問診療の一日の流れをお話します。

歯科訪問診療の一日の流れ

朝の準備

朝、自クリニックへ到着したら、まずミーティングを行い一日の流れを確認します。共有する内容は、それまでの患者様の状況の申し送り事項と診療スケジュールをはじめ、治療内容や歯科技工物、その他の必要事項などです。その内容をもとに訪問準備をし、お客様担当やコーディネーターの運転で最初の患者様のご自宅や高齢者施設へと出発します。お客様担当やコーディネーターが同行しない場合は、歯科衛生士が運転することもあります。

午前訪問

診療を行う際は、ご家族あるいは施設の方へご挨拶します。患者様のその日の体調や最近の様子などを確認し、診療の準備を進めます。準備ができたら、診療や口腔ケアを開始するという流れです。歯科訪問診療では、ただ単に治療をするだけでなく、患者様とのコミュニケーションが大事とされています。お食事やレクリエーションの時間を勘案し、より密接に患者様と関わり、患者様やご家族のニーズに応じた診療が求められます。

午後訪問

午前訪問を終えたら昼食をとり、午後訪問の準備をします。患者様の状態や、訪問先によって診療内容は異なりますが、基本の流れは午前訪問と同様です。午後訪問を終えたら、自クリニックに戻ります。

帰院~勤務終了

帰院したら、カルテの入力のほか、歯科衛生士指導の確認を行います。必要に応じて、コーディネーターと次回の診療予定について打ち合わせすることもあります。片付けや事務処理がすべて終われば勤務終了です。

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