●バレー部内でまさかの不倫?
「うちのバレー部は、市の大会で何度も優勝するほどの実力があり、練習も超ハード。10年以上も経験があるコーチがついてくれている上に、地元のお父さんコーチも参加してくれて、部員も総勢20人いる大所帯なんです。週1回行われる練習はガチですが、ママ同士の絆も深く、飲み会やカラオケ大会も毎週のように頻繁にやっていました」(Aさん 以下同)
Aさんが所属するバレー部の練習は、小学校の体育館で行われるが、その後は決まって、近所の居酒屋で飲み会が行われていたという。
「行きつけの居酒屋で、コーチを囲んで飲むのが通例。子どももある程度大きくなって手が離れているママが多いので、その後近所のカラオケスナックに移動して飲むのがお決まりのコースでした。BさんとCさんは、バレーを通じて仲良くなったようですが、飲み会の常連メンバーで、子どものことよりもバレーの練習というくらい熱いママたちでした」
そんなBさんとCさんに、次第に奇妙な変化が見え始める。
「ある日のこと、Bさんがロングだった髪の毛をバッサリと短くしたんですね。男の子2人兄弟のママで、元々男っぽい性格だったんですけど、まるで男の人みたいなツーブロックで刈り上げ、かなり短めのスタイルだったので、みんな驚きました。“面倒くさいから切っちゃった。ドライヤーもかけなくていいから楽だよ~”と言っていましたが、そこからの彼女は服装もガラリと変わって、なぜかB-BOY風なファッションに…。メイクもしないし、眉も太くしていたので、彼女がいない時は“Bさん、どうしちゃったんだろうね”と噂になっていましたね。練習の時も、BさんとCさんはいつも一緒に来ていましたし、飲み会の席でも、2人はいつも隣の席。酔うといちゃつくような感じにも見えて、半分は冗談でしたが、“あの2人はできてるんじゃないか?”“まさか~”なんて話もしていました」
●どう見ても恋人同士にしか見えない2人
そんななか、ついに部員の1人が、2人が腕を組んで歩いている姿を目撃してしまう。
「“どう見ても恋人同士にしか見えなかった”というんですね。お互い既婚者で子どももいますが、“周囲の目を気にしている様子はなかった”と。私も含め、ママたちはみんな驚きましたが、どこかで“やっぱり…”という思いもありました。ママ部員のなかには“子どもがいるのにありえない!”と非難する人もいましたし、2人はどこか、自分たちだけの世界に入っているような雰囲気があったので、練習の時も、次第に不穏な空気が流れるようになってしまいました」
その後BさんとCさんは、2人揃ってバレーを辞めてしまったという。
「特に誰かが意地悪をしたというわけではありませんでしたが、やはり不穏な空気を感じたのでしょうね。2人とも家庭は円満みたいですし、離婚したという噂も流れてこないので、今でも、恋人として付き合っているのかもしれません」
この一連の部活事件簿について、心理カウンセラー・渡辺晴美氏に見解を聞いた。
「不倫の要素として心の根底にあるものの1つに、『欠けている感覚が満たされる』ということがあります。秘密にすべきものであるため、より一層の盛り上がりを見せますが、規律が重んじられる部活内で起きてしまったことについて、2人は罪悪感を持っていたのかもしれません。形はどうあれ、不倫は誰かを傷つけることになります。不倫に走る前に、まずは自分自身の心が満たされていないことを自覚し、”誰も傷つけることなく、どうやって心を満たしていけばいいのか…”を見つけていくことがベストなのではないでしょうか」(渡辺氏)
バレーボールという共通の趣味を通じ、仲を深めたBさんとCさん。くれぐれも泥沼の離婚劇にならないことを願いたい。
(取材・文/吉富慶子)