小学生にもなると、学校の宿題、塾、習い事などやることがたくさんあります。しかし、家に帰ってから寝るまでの時間はそれほど長くなく、夕ごはんやお風呂の時間を除くと、実際に使える時間は数時間しかありません。時間を有効に使うためには「やらなければならないこと」と「やりたいこと」を明確にしておくことが大切です。
早速、園や学校から帰ってからやることを、子どもと一緒にリストアップしてみましょう。小学校では連絡帳にその日の宿題を書いてくることが多いので、一緒に連絡帳を見ながら、やらなければならないことを紙に書き出させます。このとき、ピアノの練習など学校とは関係のないことや、自由研究の準備など今日一日のことだけではない課題も含めて、思いついたことを何でも書き出します。リストは「7時から始まるアニメが見たい」など、できるだけ具体的に書くようサポートを。このとき親の意見をはさまず自由に書かせることがポイントです。まだ字が書けない年齢なら、聞きながら親が書いてやります。
リストアップしたら、「やりたいこと」「やらなければならないこと」の中から、「どうしてもやらなければならないことはどれ?」と聞いて、マークをつけさせます。いくつも○がついたときには、特に重要だと思うものに◎をつけるようにサポートしましょう。順番をつけられるようなら、「1、2、3……」と番号を振ってもいいですね。子どもがつけた優先順位は、親から見て納得ができない場合もあるでしょう。しかし、子どもなりに考えたことですから、頭ごなしに否定はしないでください。そのうえで、「宿題は“やらなければならないこと”ではないの?」と問いかけてみて。子どもがつけた順位について「それはなぜ?」と、その理由を尋ねながら、一緒に順番を整理するといいですね。
そして、リストアップの方法ですが、付箋を使うのがオススメです。付箋1枚に1項目ずつ書いて、キッチンの壁など決めた場所(家族みんながよく通るところに貼ると効果的!)に貼っていき、実行できたら付箋をはがしていきます。付箋だと優先順位を考えて並べ替えることができ、翌日に持ち越しても貼り替えができて便利です。「やりたいこと」と「やらなければならないこと」で色分けするのもいいでしょう。例えば水色はやるべきこと、ピンクはやりたいことなら、パッと見てわかりやすいですね。予定をリストアップする習慣がつけばしめたもの。書き出すことで、限られた時間のなかでやるべきことがわかり、時間の使い方を自分で考えるようになっていきます。
次回は最後のトレーニング! 段取りする力をつけて、時間を上手にコントロールする方法を紹介します。