●まずは自分の気持ちを落ち着ける
「スマホでのメッセージのやり取りや、出会い系サイトらしき画面が見えたなど、見るつもりがなかったのにふとした瞬間から夫への疑惑が生まれることはよくあります。グレーな状態のままで考え込んでも、自分の頭のなかが泥沼化するだけです」(立木さん 以下同)
夫の帰りが遅い曜日や時間帯など、普段気に留めていなかったことから夫をよく観察してみよう。家のなかでもスマホを手放さなかったり、金遣いが荒くなっていたりすることも兆候として見られるそう。
「いい方法とはいえませんが、ハッキリさせたいときは、携帯電話を見るのも手段のひとつ。もし夫の浮気がわかったら、まずは自分の気持ちを落ち着けること。冷静に話し合う自信がなければ、すぐに話さず頭を冷やす時間をとりましょう」
忘れてはならないのが、夫の疑惑に対し白黒をつけるということは、つまり現実を見ること。妻はどちらの結果でも受け入れ、その後どうしたいかを考えておく覚悟は必要だ。
●「やめてほしい」と冷静に伝える
「多くの妻が、夫婦の話し合いの際に冷静さを失います。絶対にキレない、わめかないこと。もちろん浮気する夫がいけないのですが、『懲らしめてやる』というような勢いでまくし立てると夫が逆ギレしたり、無言のまま話し合いが進まなかったりする事態になってしまうことも」
夫婦の溝が深いものであった場合、話し合いの流れ次第では夫が別れを切り出してくることもある。夫との関係修復を目指す場合、責め続けるのは逆効果になってしまうため得策ではない。また、子どもを引き合いに出さずに、自分の意思として伝えるのもポイントだ。
「『私はあなたと今後もうまくやっていきたい』ということと『出会い系サイトをやめてほしい』ということをきっぱりと伝えること。夫が日頃から不満を抱えていることも多いので、聞き出し、改善する意識も必要ですよ」
●夫の望むことを見極めよう
どうしたら夫が浮気をやめてくれるのか。異性問題に限らず、夫婦が障害に直面したときに妻が陥りがちな誤った行動に「勝手な自己改善」があるという。
「『部屋をきれいにしたら、料理をもっと豪華にしたら、夫は戻ってきてくれるはず』と、相手が望んでいない事柄に力を注ぎ『こんなに努力しているのに夫は喜ばない』と途方にくれる妻は多いです。これは、妻の自己満足に過ぎません」
例えば朝食。「朝は食べたくない」という夫に「体に悪いから」と朝食を用意し無理やり食べさせる行為は、夫にとってありがた迷惑以外の何ものでもない。このように、長年連れ添っているのにもかかわらず、相手をよく見られていないケースは多々ある。
「まず目の前の相手をよく観察して、夫が何を望んでいるのかを見極めましょう。また、浮気されたからと自分の至らなかった部分を責めすぎるのもダメです。夫婦はあくまで対等なのですから」
とにかく冷静に、淡々と。そして話し合いの末、夫が「もう出会い系サイトはやらないから」といったら、一度は信用し、いつまでも蒸し返さずにしばらく様子を見てみよう。
(北東由宇+ノオト)