快適な室温がもたらした弊害
私たちの体温は自律神経の働きによって、調節されています。気温が高ければ汗をかいて体温をさげ、気温が低ければ筋肉を震えさせて体温を上げます。しかし、最近は、体温調節機能が発達せず、体温異常をきたしている子どもが多いのです。体温異常になると、キレやすくなったり、集中力が持続しなくなったり、日中、ぼーっとしてしまうことがあります。この体温異常の原因のひとつが育った生活環境です。今の子どもたちは、夏はクーラー、冬は暖房と、温度を調節できる環境にいるため、自ら体温を調節する必要がほとんどありません。しっかり外の空気に触れ、体温調節機能を身につけさせましょう。
生活リズムが体温の乱れを呼ぶ!
そしてもうひとつの原因として、生活リズムの乱れが挙げられます。私たちの体温は一日のなかでもある一定のリズムで変化し、昼は働き、夜は休むためのリズムを作っています。しかし、夜遅くまで起きていて朝遅く起きるなど、生活リズムが崩れてしまうと、体温リズムにもズレが生じてしまいます。また生活リズムの乱れは自律神経の機能を低下させるので、体温のリズムが乱れるだけでなく、体温調節もうまくできなくなってしまいます。結果、昼間なのに体温が上がらず、脳が眠ったままで、ぼーっとするといったことが起きてしまうのです。この体温異常を改善するには、正しい生活リズムに戻すことが必要です。また、運動不足も自律神経を鈍らせるので、体を動かすようにすると効果的です。