重曹よりも使いやすい?「セスキ炭酸ソーダ」ってどんなもの?
セスキ炭酸ソーダは「セスキ炭酸ナトリウム」ともいい、「炭酸ナトリウム」と「重曹(炭酸水素ナトリウム)」が1:1の割合で構成される弱アルカリ性の複塩の通称。入浴剤や洗剤、またそれらの原料として使われている、実は意外と身近なもの。
スーパーやネット通販、一部の100円ショップでも取り扱っています。セスキ炭酸ソーダは、「粉末タイプ」と「すでに液状になっているタイプ」があり、粉末タイプは、水にセスキ炭酸ソーダの粉末を溶かしてセスキ水として使ったり、粉末のまま洗濯で使ったりするのだそう。
「セスキ水を作るのは難しいのでは?」と思うママもいるかもしれませんが、そんなことありません。とても簡単に作れてしまうのです。
◇準備する物
・セスキ炭酸ソーダ 小さじ1/2
・水 500ml
・スプレー容器
・ゴム手袋
◇作り方
1)ゴム手袋をする
2)水にセスキ炭酸ソーダを入れてかき混ぜて溶かす
3)溶かしたセスキ水をスプレー容器に入れて完成!
水に溶かしてスプレー容器に入れるだけ! 作ったセスキ水の使用期限は2~3カ月が目安。直射日光や高温を避けて保存するといいのだとか。
作る際の注意点として、セスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性で手が荒れる可能性があるため、ゴム手袋をして作業をする方が良さそうです。また、セスキ炭酸ソーダは湿気を吸うと固まってしまうことがあるので、セスキ水を作ったら、元の粉末はきちんと空気が入らないように保管しましょう。
セスキ炭酸ソーダはどんな汚れに対応しているの?
「石鹸百科」のウェブサイトによると、セスキ炭酸ソーダは様々な掃除に使えるのですが、なかでもセスキ炭酸ソーダが「得意なこと」と「苦手なこと」があります。
【得意なこと】
弱アルカリ性のセスキ炭酸ソーダが得意なことは、「タンパク質をある程度分解すること」と、「油脂をある程度乳化すること」。例えばこんな汚れに効果を発揮します。
・キッチンの油汚れ
・皮脂やアカなどの軽い汚れの洗濯やひどい油汚れの下処理
・スイッチや取っ手などの手アカ汚れ
・血液汚れ
油や油脂、タンパク質汚れに効果が期待できるということで、キッチンや浴槽、ドア、プラスチック製品、照明器具のカサ部分など様々なところに使えそうです。しかし、界面活性剤が入っていないため、泥汚れや機械油、口紅などしつこい油汚れなどの汚れ落としには向かないみたい。
セスキ水を使ってキッチンをピカピカに
大掃除の際に手をやくのがキッチンの油汚れ。こまめに掃除をしていないとキッチンは油でギトギトになっちゃいますよね。そんな時こそセスキ水の出番です! ガスコンロはもちろん、砂糖や塩などプラスチック製の調味料入れ、フライパンのフタ、換気扇の油汚れにも使えます。
使い方は簡単。セスキ水を油汚れがある箇所にスプレーして、汚れが浮いてきたら、いらない布で拭き取ります。その後に水拭きをするだけ。もし汚れが落ちない場合は、セスキ水をスプレーした後しばらく放置したり、セスキ水をキッチンペーパーに染み込ませて、汚れのヒドい部分にしばらく貼っておいたりしましょう。それでもダメならセスキ水の濃度を濃くするため、セスキ水に粉末のセスキ炭酸ソーダを少し足すといいかも。
セスキ炭酸ソーダ・セスキ水の注意点
セスキ水は様々なところに使えますが、注意点もいくつかあります。
◇掃除中に、セスキ水が皮膚についた場合、セスキ炭酸ソーダのアルカリによりヌルヌルすることがあります。その時はヌメりが取れるまで洗い流すこと。ヌメりが取れない場合は、酸性である「酢」や「クエン酸」を少し振りかけ、なじませることでヌメりがなくなるそうです。その後水でしっかり洗い流しましょう。
◇畳やカーペット、フローリング、白木、アルミ製のものは、セスキ水を吹きかけると変色してしまうため使わないように注意が必要です。
キッチンの油汚れを落とすのは本当に大変…でもセスキ水を使えば楽にお掃除できそう。スーパーや100円ショップでセスキ炭酸ソーダやセスキ水を見つけたら、一度試しに買って使ってみてください。油汚れが簡単に落ちて感動しちゃうかも?
(文・山本健太郎/考務店)