貯蓄が「1000万円」あれば、退職金で住宅ローンを返済しても老後生活は問題ありませんか? 年金もありますし、暮らしていけるでしょうか?

貯蓄が1000万円あれば退職金は住宅ローンに使っても問題ない?

貯蓄が1000万年あれば退職金は住宅ローンに使っても問題ないかですが、着目点としては収入から支出を引いた金額がどのくらいに収まるかです。

日本年金機構が公表している年金額年額269万3784円から前記の年間支出322万2096円を引くと、52万8312円が毎年足りていません。貯蓄が1000万円あるなら52万8312円が毎年足りなくても約19年間は生活できますが、20年目からは貯蓄がなくなります。

一方、総務省の家計調査年報によれば、年間の不足は26万7240円なので38年目から貯蓄がなくなります。

 

退職金を住宅ローン返済に使用する場合は自身の収入と支出のバランスを考慮して、どれくらいの期間なら貯蓄で対応できるか計算することが大切です。また、生活しているとリフォームや病気など突発的にまとまったお金が必要になるケースもあるため、基本的には収入を増やすか支出を減らすかして、収入が支出を上回っている状況を作るようにしましょう。

 

そもそも住宅ローンを退職金で返済するのはリスクもある

そもそも住宅ローンを退職金で返済するのはリスクがあるため、少しでもリスクを抑えたいなら毎月の収入で返済して定年退職前には返済できるプランを立てるのがおすすめです。

例えば、病気やけがなどで仕事を辞めたり転職したりすると想定の退職金よりも少なくなる可能性があり、ほかにも同じ会社で長年勤めていても業績悪化などで退職金額が減らされるケースも十分に考えられます。

 

退職金を使わずに住宅ローン返済を終わらせていれば、退職金はそのまま貯蓄に回して生活資金としての活用も可能です。自身で判断が難しいならファイナンシャルプランナー(FP)や金融機関などの専門家に相談して、ライフプランを考えるようにしましょう。

 

まとめ

貯蓄が1000万円あれば退職金で住宅ローンを返済しても老後生活はある程度問題ないですが、収入と支出のバランス次第では早々に貯蓄がなくなる可能性も挙げられます。他にも突然大きな出費が発生するかもしれないので、できるだけ貯蓄には余裕を持っておくことが大切です。

 

出典

日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について

総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)家計の概要

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

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