日々の疲れはその日のうちにスッキリ!簡単ピラティスでスッキリ、疲れを取る方法

1年の疲れがグッと増す年末。今年は、出社機会の増加などで一際疲れを感じている方も多いはず。今回は、特に疲れを感じやすい首・肩ゾーン、背中・腰ゾーン、そして足の各ケア方法を、ピラティスインストラクターの中村 詩織先生にお聞きしました。

とにかく疲れが取れない!働き盛りを中心に、疲れに悩む人が増加!

気づかないうちに徐々にたまっていく疲れ。変化の多い生活の中で疲れを溜め込んでしまうこともあるはず。
疲れが蓄積してしまうと、解消するのに時間も手間もかかってしまいます。

パナソニックが行った調査でも、コロナ禍だった頃と比べ出社が増えた人の86.8%が「疲労が増えた」と回答しています。また出社頻度の増加で、自分のために使える時間が「とても減った」、「やや減った」と感じる人は全体の65%という結果に。

中村先生は、疲れを多く感じる世代は特に、社会でも家庭でも誰かのケアをする世代だと話します。

「疲れを感じている方々は、社会では中堅クラスで部下を育てる立場だったり、家庭では育児や介護を担っているという人が少なくありません。それがちょうど働き盛りの30〜40代。他人の事情に自分の予定が左右されることが多く、なかなか自分の時間も取りにくい世代だと思います」

なぜ、ピラティスで疲れが取れるの?

疲れの解消法は多くあれど、何を選べばよいかわからないという方もいるでしょう。中村先生は、ピラティスには筋肉と心身のバランスを整える力があると話します。ピラティスの動きだけでなく、意外に難しい“正しい呼吸”が、身体と心を良い状態に誘ってくれるそう。

「ピラティスは、骨を正しい位置に戻して筋肉のバランスをあるべき姿に整えます。さらに深呼吸することで自律神経が整うと内臓の働きも活性化し、全身の血行促進につながります。日々の疲労回復にはこの血行促進が何よりも大切で、血液が滞りなく流れていれば疲労物質も共に運ばれ、身体に疲れが残りにくい状態になります」

それではピラティスを活用した疲れケアには、どのようなものがあるのでしょうか?

ピラティスで疲れにアプローチ!首・肩ゾーン、背中・腰ゾーン、足の疲労回復方法

ピラティスというと柔軟性が必要だと思う方もいるかもしれませんが、中村先生曰くまったくそのような心配はいらないとのこと。逆に、ケアの時間を「me タイム」と呼んで、自分のための時間としてほしいといいます。

「特に今回お教えするものは、誰でも簡単に、毎日できるもの。簡単だから、やらなければ!というプレッシャーを感じずにできると思います」と中村先生。
では、一緒に見ていきましょう。

3分ずつで計10分もかからない!疲れをスッキリ解消、簡単ピラティス

まずは首・肩ゾーン!

右の首筋を左手の手のひらで、パタパタと軽くたたく。首の後ろ、横、前と行い、肩周り(肩の上、肩甲骨、鎖骨部分)、と二の腕(内側、外側)、そしてひじから手首にかけてもまんべんなくたたく
息を吸いながら右肩を左手のひらでキュッと絞るイメージで握り持ち上げて5秒キープ。その後、ストンと一気に落とす。それを4〜5回繰り返す

最後に首筋から肩、腕、指先にかけサッサッとなぞり、老廃物を流していく
1〜3の動作を左側も行う

筋肉を覆う筋膜は、握るだけでも緩めることができるそう。1の「たたく」は、ほこりをはたくぐらいの軽さで行うのがコツです。また、2以降の「絞る」は、レモンを絞るぐらいキュッと、しっかり行いましょう。終わったあとに鏡を見ると、肩がぐっと落ちて、首と肩の位置が長くなっていたら成功です。首・肩の重みもスッキリしているはずです。

次に背中・腰編。

両方の手を組み、手の甲を天井に向けながらグーっと伸びをしていく
そのまま片側の手の甲をさらに伸ばして天井を押す。その逆も行い交互に何回か繰り返す

息を吐きながら、今度は組んだ手の甲を身体の前にもってきて背中を丸めながら、手の甲を身体の前にプッシュ。手のひらとみぞおちを引き離すイメージで行う。もう一度手の甲を天井にして背筋を伸ばすという一連の動きを何度か繰り返す
息を吐きながら、今度は手を後ろで組み、胸をグッと開くイメージで手の甲を床に向かってプッシュ。この時、目線も上に上げる

2〜4は、それぞれ4回以上、伸びを感じながら行いましょう。終わる頃には、肋骨が持ち上がり、背中の後ろ側が伸びて、胸が開いた感じがすれば大成功です。

最後に足編。

椅子や床に座った状態で、片足を腿(もも)の上に置き、足指の間に手指を入れて絡ませる。手指で足をキューっと握りながら足指の間が開き、10秒キープする
手の力を抜き、今度は足指で手指をキューっと握り返し10秒キープする

手指はそのままに、もう片方の手で足首を軽く固定し、踵(かかと)を回す意識で5回ほど足首をまわす。反対にも同じだけまわす
もう片側の足についても1〜3を繰り返す

2は足指の力で手の血流を止めるようなイメージでしっかり行います。その時にどの足指が使えていないか、感じながらやるとよいでしょう。

自分の身体に意識を向けながら、ケアをカスタマイズする

中村先生曰く、これらのケアは一緒のタイミングで行わなくてもよいそう。

「それぞれできるタイミングでOKです。足などはオンラインミーティング中に行うのもおすすめ。その時々の疲れや動きを感じながら、回数や頻度なども状況に合わせてカスタマイズするとよいでしょう」

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