「膀胱がんの原因」はご存知ですか?前兆となる症状も解説!【医師監修】

「膀胱がんの原因」はご存知ですか?前兆となる症状も解説!【医師監修】

膀胱は腎臓で生成された尿を貯蔵する器官であり、膀胱内部の粘膜に発生する悪性腫瘍を膀胱がんと呼びます。

「膀胱がんの原因にはどのようなものがあるのだろうか」、「症状や検査方法について知りたい」など、膀胱がんに対する疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では膀胱がんの原因をはじめとし、症状・検査方法・治療方法について解説しています。

気になる症状のある方はぜひ参考にしてください。

監修医師:
村上 知彦(薬院ひ尿器科医院)

長崎大学医学部医学科 卒業 / 九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て現在は医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務 / 専門は泌尿器科

膀胱がんの原因

膀胱がんの原因には次の3つが挙げられます。

喫煙

化学薬品

塗料

以下でそれぞれについて詳しくみていきましょう。

喫煙

喫煙は膀胱がんの主要な原因として挙げられ、喫煙者は非喫煙者に比べて膀胱がんのリスクが高くなるとされています。喫煙によって体に取り込まれた有害な化学物質が、膀胱内の細胞にダメージを与える可能性があります。喫煙によるがん発生の原因としては、膀胱内の細胞のDNAに変異を引き起こすことがあり、このような変異の蓄積が原因です。
喫煙は膀胱がんだけでなく、他の多くのがんや疾患のリスクも増加させることが知られています。また受動喫煙も膀胱がんのリスクを増加させる可能性があるので、喫煙者と同じ空間で過ごすことも注意が必要です。

化学薬品

膀胱がんは、長期間にわたって特定の化学薬品にさらされた人により一般的に発生することが多いです。特定の産業や職業で使用される化学薬品や有害物質に暴露されることは、膀胱がんのリスクを増加させることが知られています。
例えば、芳香族アミンと呼ばれる化学物質は、染料・ゴム・プラスチックなどの製造に関与している人々にとって膀胱がんのリスク要因となることがあります。

塗料

塗料に含まれる有害な化学物質も膀胱がんのリスク要因とされています。特に有機溶剤として使用されるアロマチック族化合物は、塗料を扱う人々にとって潜在的なリスク因子となり得ます。

膀胱がんの症状は?

膀胱がんの代表的な症状には血尿と排尿障害が挙げられます。排尿時に血が混じった尿がみられる血尿は、膀胱がんによって引き起こされる腫瘍が膀胱の内壁に影響を及ぼし、血管を破壊することによって発生します。
さらに膀胱がんによって排尿障害を引き起こすと、膀胱内の通り道が狭くなるのが特徴です。それにより、尿が出にくい・頻尿・尿失禁などの症状が現れます。

関連記事: