「高齢者の脱水症を防ぐポイント」をご存知ですか? 介護者の負担の減らし方を併せて解説

「高齢者の脱水症を防ぐポイント」をご存知ですか? 介護者の負担の減らし方を併せて解説

介護福祉士の千葉さんによると、『「高齢者に1日〇〇ml飲ませなくてはいけない」と思わなくていい』とのことです。高齢者の水分摂取は介護者にとって悩みの一つでありますが、どのように脱水を防ぐのがいいのでしょうか。詳しいお話しを伺いました。

監修介護福祉士:
千葉 拓未(介護福祉士)

1983年生まれ。札幌市在住。専門学校卒業後、社会福祉士資格を取得し高齢者介護の道へ。通所介護、特別養護老人ホーム、認知症対応型通所介護にて介護士として従事する。現在は、Webライターとして、介護問題を中心に執筆している。

編集部

高齢者の脱水を防ぐポイントを教えてください。

千葉さん

高齢者の脱水症を防ぐポイントは、「摂取できるときに水分を飲んでもらうこと」です。無理やり飲ませようとすると、強い拒否が予想されますので、本人がその気になったタイミングで促しましょう。隣で一緒に食事したり、午後にティータイムを設けてみたりと、「食べること」「飲むこと」を楽しめる環境を作ってあげるのもポイントです。

編集部

ポイントはわかりましたが、準備する介護者の負担が心配です。

千葉さん

若い人でも食べたくない日があるように、高齢者の食事量にも波があります。摂取量が少ない日があっても焦ることはありません。介助される側は、介助者の表情や様子を案外よくみているものです。がっかりしたりイライラしたりすると、その感情が相手に伝わるおそれがあるため、時には「次はうまくいくさ」と気軽に構えることも大切です。

編集部

介護者の負担を減らしながら脱水を防ぐにはどうしたらよいですか?

千葉さん

家族や社会資源といった周りの力を借りてみましょう。身内に子どもやお孫さんがいる方は、夕食を一緒に過ごしてみてはいかがでしょうか? 一緒にご飯を食べると家族団らんの時間になり、本人の食欲も増すでしょう。介護サービスなどの社会資源を利用する方法も効果的です。訪問介護やデイサービスは、在宅介護をサポートするサービスです。担当者に水分摂取を依頼すれば、介護の専門家が対応してくれるでしょう。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

千葉さん

在宅介護では、悩みや不安を1人で抱え込まないことも大切です。「1日〇〇ml飲ませなくてはいけない!」とプレッシャーを抱え込まずに、家族に介護の悩みや不安を吐き出したり、専門家によるサポートを受けたりして、在宅介護の負担を軽減してください。

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