「血小板」が少なくなるとどうなるかご存知ですか?医師が徹底解説!

「血小板」が少なくなるとどうなるかご存知ですか?医師が徹底解説!

血小板とは?Medical DOC監修医が血小板の役割と血液検査項目の見方や基準値、減少や増加等異常による病気のリスク・対処法や主な原因等を解説。

監修医師:
木下 康平(医師)

防衛医科大学校卒業
聖マリアンナ医科大学病院呼吸器内科にて専門研修
自衛隊病院にて呼吸器内科・一般内科診療に従事。
資格:内科認定医

血小板とは?血液中の役割・機能

血小板は、赤血球や白血球と同様に骨髄で生成されて私たちの血液中に含まれる小さな血球成分です。これは、体内での重要な役割を果たしており、特に止血や血液凝固を助けるのが主な仕事です。体が傷ついた時、血小板は傷口に集まり、血漿を固めて止血します。これにより、傷が治るのを助け、さらなる出血を予防します。
また、血小板は、血管の修復や炎症反応にも関わっています。そのため、血小板が少なすぎると出血しやすくなり、多すぎると血栓ができやすくなるため、その数は健康を維持するために重要です。また、血小板数が正常でもその機能に異常がある場合にも同様に出血傾向となります。このため、まずは定期的な健康診断で血小板の数をチェックすることが推奨されています。

血小板が基準値より低い場合の病気リスクと対策

血小板が低いとどうなる?

血小板は血液凝固に重要な役割を果たしており、血小板の数が低くなると出血しやすくなることがあります。血小板が不足することで、体内で出血が起きやすくなり、小さな切り傷からの出血が止まりにくくなったり、鼻血が出やすくなったりします。また、気が付かないうちに皮膚に青あざができやすくなることもあります。
血小板が低値になる原因としては、さまざまな病気や薬剤の副作用、栄養不足などが挙げられます。例えば、血液疾患や自己免疫疾患、肝硬変、各種の薬剤、過度のアルコール摂取、ビタミンB12や葉酸の不足などがあります。また、特定の食事が直接血小板の数を減少させることは少ないですが、栄養バランスの取れた食事が全体的な血液の健康には重要です。
血小板の数が著しく低い場合、出血傾向だけでなく、重大な病気のリスクが高まることもあります。たとえば、重度の血小板減少は、出血性の脳卒中や消化管出血など、深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。このため、血小板の数が低いと診断された場合は、医師の指示に従って適切な治療を受けることが重要です。

健康診断で血小板が低いと言われたら?

健康診断で血小板の数値が低いと言われた場合、まずはその程度や原因を詳しく確認することが大切です。低い数値が示されても、すぐに重大な病気があるとは限りません。まずは主治医と相談し、追加の検査を受けることが推奨されます。これにより、血小板低値の原因を特定し、必要に応じて適切な治療を開始できます。
また、日頃の生活習慣を見直し、栄養バランスの良い食事を心がけることも重要です。特にビタミンB12や葉酸、鉄分など、血液の健康に必要な栄養素を意識して摂取しましょう。加えて、過度のアルコール摂取は避け、定期的に健康診断を受けることで、血小板数の変化を追跡しましょう。

血小板を増やすための改善方法は?

血小板の数を増やすためには、バランスの取れた食事と健康的な生活習慣が重要です。血小板の生成に必要な栄養素として、鉄分やビタミンB12、葉酸などが挙げられます。これらを多く含む食品を積極的に摂取しましょう。鉄分は赤身肉や魚類、豆類、緑黄色野菜などに豊富に含まれます。また、ビタミンB12は肉類や魚、乳製品に含まれ、葉酸は緑葉野菜や豆類、全粒穀物に多く含まれています。
また、適度な運動は全体的な血液循環を改善し、血小板の健康にも良い影響を与えることが知られています。しかし、過度の運動は逆効果になる場合もあるので注意が必要です。
さらに、アルコールの摂取を控えめにすることも大切です。アルコールは骨髄の機能を抑制し、血小板の生成を減少させることがあります。健康的な生活習慣を送り、定期的な健康診断を受けて、血小板の数を適切に管理しましょう。

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