「急性骨髄性白血病の治療期間」はご存知ですか?症状や治療法も解説!【医師監修】

「急性骨髄性白血病の治療期間」はご存知ですか?症状や治療法も解説!【医師監修】

「急性骨髄性白血病」についてよくある質問

ここまで急性骨髄性白血病の症状を紹介しました。ここでは「急性骨髄性白血病の症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

急性骨髄性白血病のステージを教えてください。

甲斐沼 孟(医師)

急性骨髄性白血病には、特定のステージ(病期)が存在せず、白血病細胞の特徴や染色体、遺伝子の異常に基づいて分類されます。FAB分類では8種類に区分され、M0からM7までの8つのサブタイプに分けられます。M0は最未分化型、M1は未分化型、M2は分化型、M3は前骨髄球性、M4は骨髄単球性、M5は単球性、M6は赤白血病、M7は巨核球性白血病として分類されます。各サブタイプは、白血病細胞の成熟度、形態、および特定の遺伝的な特徴に基づいています。

急性骨髄性白血病になったら気をつけることはありますか?

甲斐沼 孟(医師)

急性骨髄性白血病の治療においては、特に注意が必要な点がいくつかあります。以下のポイントを理解することで、治療中の患者やその家族がより良いケアを受けられます。
感染症のリスク:抗がん剤治療では、がん化した白血球だけでなく、正常な白血球も減少し、感染症のリスクが高まります。治療中は、特に感染を防ぐための措置が必要です。入院中は、クリーンルームのような環境での治療が実施されます。
初回治療の重要性:初回の寛解導入療法は、がん細胞を可能な限り減少させることが目標です。この段階での治療の成功が、その後の治療の効果に大きく影響します。
感染防止の日常生活対策:一時的に退院する場合、日常生活における感染防止対策が重要です。対策には、手洗いやうがいをする、人混みを避ける、マスクを使用することなどが含まれます。
食事の注意点:治療中は、腸内細菌による感染を避けるために、食事に注意が必要です。生ものや発酵食品の摂取を控え、加熱した食品を選ぶことが推奨されます。
症状の管理:発熱時には、処方された抗生剤の服用が必要です。また、吐き気や嘔吐は治療中によく見られる症状で、これらは制吐剤を用いて管理されます。
これらのポイントを踏まえて、急性骨髄性白血病の治療中は感染症のリスクを低減し、体調管理に細心の注意を払うことが重要です。患者自身や家族が注意点を理解し、適切なケアをすることで生活の質を保てます。

編集部まとめ

ここまで、急性骨髄性白血病の治療期間についてお伝えしてきました。急性骨髄性白血病の治療期間についての要点をまとめると、以下の通りです。

⚫︎まとめ

・急性骨髄性白血病とは、骨髄の未熟な血液細胞ががん化する病気である

・急性骨髄性白血病の治療法には、化学療法、造血幹細胞移植、支持療法がある

・急性骨髄性白血病の治療期間は、通常2~3年であり、患者は治療進行に応じて入退院を繰り返す必要がある

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