「画像強調内視鏡」をご存じですか? 機材レベルによって診断精度も変わるって本当?

「画像強調内視鏡」をご存じですか? 機材レベルによって診断精度も変わるって本当?

内視鏡検査でがんを早期発見するために大切なことは?

編集部

検査をして、そのまま病変を切除できるのは嬉しいですね。

工藤先生

すべての病変が切除可能というわけではありませんが、一部の早期がんや大腸ポリープなどの場合、基本的には、内視鏡検査の当日にそのまま切除が可能です。ポリープの数が多い(10個以上)ときや、直径が1~2cmなどの大きいポリープの場合は、切除するのに時間がかかるため、後日あらためての来院をお願いすることもありますが、それ以外ではポリープ切除目的で、再び来院していただくことも原則ありません。

編集部

入院の必要もないのですか?

工藤先生

日帰りで受けることができます。これは、ポリープだけでなく初期の大腸がんでも同様で、その場で切除し、その足で歩いて帰ることができます。がんが進行してしまった場合は、外科的な開腹手術が必要になるため入院施設での治療となります。ただし、前述したように日帰り治療が可能な病変については、入院することによる患者さんの身体的負担や経済的・時間的負担が非常に大きくなってしまいますので、やはり、確かな診断技術を有している施設で内視鏡検査や治療を受けることも大切です。がんやポリープはお腹の中にいつ出てくるかの予想が難しいことも事実ですので、40歳を越えたら定期的に検査を受けることが非常に大事です。

編集部

最後に、MedicalDOC読者へのメッセージがあればお願いします。

工藤先生

内視鏡検査の機材の進歩は目覚ましく、内視鏡専門医の技術もさることながら、機材によっても診断レベルが大きく変わってきます。せっかく検査を受けるのであれば、病変の深さや、良性・悪性までわかる最新鋭の内視鏡での検査を強くお勧めします。受診予定のクリニックに連絡して、画像強調内視鏡での検査ができるかを確認してみても良いと思います。

編集部まとめ

同じ「消化管の粘膜を観察する」といっても、その画像がどれだけ鮮明か、病変がわかりやすく強調されているかは、機材によって大きく異なるようです。せっかく検査を受けるのであれば、出来るだけしっかりとリスクをキャッチできる機材で検査してもらうと安心感も増すと思います。

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