健康診断で「白血球が多い」と診断される原因はご存知ですか?医師が解説!

健康診断で「白血球が多い」と診断される原因はご存知ですか?医師が解説!

健康診断・血液検査の「白血球が多い」ときに気をつけたい病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「白血球が多い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

白血病

血液検査で白血球の数が多いと判明した場合に、特に注意すべき疾患の一つが白血病です。白血病は骨髄で白血球が異常に増殖する血液がんの一種で、慢性型と急性型に分類されます。
白血病の主な症状には、発熱や疲労感、頻繁な感染症、出血傾向(鼻血や歯茎の出血)、皮膚の蒼白、体重減少などがあります。これらの症状は、正常な血液細胞の機能が異常増殖する白血球によって妨げられるために起こります。
白血病の正確な原因は不明ですが、遺伝的要因、放射線や化学物質への曝露、一部のウイルス感染が関連していると考えられています。治療には、化学療法、放射線療法、骨髄移植などが含まれますが、治療法は患者の年齢、白血病の種類、病気の進行度によって異なります。
上記のような症状がある場合、特に白血球の数値が基準値を大幅に上回っている場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。受診すべき診療科は、血液内科や腫瘍内科です。専門医による診断と治療が必要な病気です。
白血病は早期発見が重要であり、適切な治療を受けることで、多くの患者さんが長期間にわたって健康な生活を送ることが可能です。

白血球増加症

白血球増加症は、白血球の数が正常範囲を超えて増加する状態を指し、一般的に成人では10,000/μL以上を白血球増多症としています。これは、単に感染症や炎症の反応として起こることもあれば、より深刻な健康問題の兆候であることもあります。
白血球増加症自体は特定の病気ではありませんが、白血病、骨髄増殖性疾患、感染症、炎症性疾患、重度のストレスなど、多様な原因によって引き起こされることがあります。
白血球増加症の原因を特定するためには、詳細な診断が必要です。これには、病歴の確認や診察、追加の血液検査、場合によっては骨髄検査などが含まれます。治療は原因に基づいて異なり、感染症であれば抗生物質、炎症であれば抗炎症薬、白血病の場合は化学療法や放射線療法などが適用されます。
白血球の数が基準値を超える場合、特に他の症状(例えば、疲労、発熱、体重減少など)がある場合は、医療機関を受診することが重要です。受診すべき診療科は、血液内科や感染症科、内科などです。
白血球増加症の早期発見と適切な治療は、潜在的な健康問題を把握し、効果的に対処するために重要です。

「白血球が多い」ときの正しい対処法・改善法は?

白血球が多いという診断を受けた場合、まずはその原因を特定することが重要です。しかし、原因が特定されるまでの間や、軽度の症状に対して自己管理する方法もあります。
まずは十分に身体を休めることが大切です。十分な休息を取ることで免疫システムの負担を和らげることが必要となります。また、水分摂取やバランスの良い食事も大切です。野菜・果物類や魚・豆類、ナッツ類などビタミンや良質なタンパク質を含んだ食事を摂るようにしましょう。さらに、十分な睡眠を取ったり、ストレス管理のために深呼吸やヨガ、瞑想などを実践することも有効です。
症状を早く改善したい場合には、まずは医師の診察を受けることが重要です。原因に基づいた適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できます。また、健康的な生活習慣を実践することも、全体的な健康状態を向上させるのに役立ちます。
白血球が多い状態は、多くの異なる原因によって引き起こされる可能性があるため、専門医の診断と治療計画に従うことが最も重要です。自己判断に頼るのではなく、医師の指示に従って適切な対応をすることが勧められます。

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