車載用防災セットを作ろう! 車中泊を想定したグッズも紹介

災害時の自動車利用の注意点

災害時に車があると便利な点が多いものの、注意しておきたい点もいくつかあります。特に車中泊においては、死亡に至る危険性もあるので注意が必要です。

発災直後の自家用車の利用は控える

特に災害発生直後は、自動車の利用には注意が必要です。災害発生時には緊急車両を優先するため、自家用車の使用はできるだけ控えるのが原則です。

車中泊の健康リスクに注意!

車中泊においては、同じ姿勢を続けることで血栓ができ血管が詰まるエコノミークラス症候群に注意する必要があります。座っていても、寝転んだ状態でもエコノミークラス症候群になる恐れはあります。長時間同じ姿勢でいることを避け、意識して定期的に体を動かす時間を確保し、水分を十分に摂るように心がけましょう。

2016年の熊本の震災では、発災直後の1週間のあいだに51人がエコノミークラス症候群で入院しており、そのうちの82%が車中泊をしていたそうです。避難所にいた人の中でも罹患する人はいましたが、車中泊の場合に特に高いリスクがあることがわかっています。

また、夏場は熱中症・冬場は低体温症に気を付ける必要がありますが、エアコンを稼働させるためにエンジンをかけっぱなしにすると一酸化炭素中毒のリスクもあります。マフラー周辺に障害物を置かない(冬場はマフラー周辺の積雪にも注意)ようにするなど、注意しましょう。

車中泊の際の注意点については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

災害時「車中泊」の注意点とお役立ちアイテム

車中泊せざるを得ない時に気を付けることは?

車内の温度上昇を考えてアイテムを選ぶ

車に防災グッズを積み込む際は、前述の通り、夏の車内温度上昇を考えて物を揃えます。夏場には車内の温度が50℃以上になることもあります。非常食などはビスケットなど熱で変質しない物が最適です。

また、防災グッズとして定番のカセットボンベは高温で爆発する恐れがあります。「温度が40℃以上になる所に置かないこと」と注意書きがあるため、車に積んだままにしないようにしましょう。そのほか、スプレー缶やライターなど可燃性の高い危険物も同様に車内に放置しないよう注意してください。

どこで被災しても対応できるように備えよう

被災はどこでするかわかりません。外出時は防災ポーチを、職場や学校にも防災グッズを、車にも防災グッズを備えておくことをお勧めします。

自動車には、プライベート空間を確保でき、重いものでも積み込んでおける利点があります。また、自宅が損壊して自宅に備えてある防災グッズが取り出せない場合でも、車にもある程度防災グッズがあると安心です。雪で立ち往生、といった状況でも車載用防災グッズが活躍しそうですね。自家用車のある人はぜひ、車にも防災グッズを備えておきましょう。

<執筆者プロフィル>

シマサキアヤ

フリーランスライター

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