「前立腺がんの検査方法」はご存知ですか?費用・症状・原因も解説!【医師監修】

「前立腺がんの検査方法」はご存知ですか?費用・症状・原因も解説!【医師監修】

前立腺がんが引き起こされる原因

陰部の疾患を発症すると、性感染症ではないかと不安になる患者さんもいるでしょう。前立腺がんを引き起こすと考えられる代表的な2つの原因を取り上げます。

食生活の変化

欧米における罹患率の高さに注目すると、日本人の食生活が欧米化してきたことが原因の1つと考えられます。前立腺は男性ホルモンに依存している器官です。
肉・乳製品などの動物性食品は男性ホルモンを増加させるため、日常的に多く摂取している男性は前立腺がんを発症しやすい傾向にあります。
一方、女性ホルモンの働きを助ける豆・穀物などを多く摂取している男性の罹患率は低い傾向が見られます。バランスの取れた食事が予防につながるといえるでしょう。

遺伝によるもの

前立腺がんの発生因子は多因子で複雑ですが、遺伝的要因は重要です。第1度近親者(親・兄弟・子)の1人に前立腺がん患者がいた場合、当事者の罹患危険率は2倍といわれています。
さらに、2〜3人いる場合には5〜11倍にまで増加するという研究結果も出ています。前立腺がん患者の多い家系の方は、若くても発症するリスクが高いといえます。40代から検診を行い、早期発見を心がけることが大切です。

前立腺がんによる症状

前立腺がんは初期症状がほとんどなく、進行するまで気づきにくいがんです。早期発見のために決して見逃せない3つの症状をご紹介します。

排尿関連に不具合がある

がん腫瘍が大きくなり尿道を圧迫するようになると、排尿に影響を与えます。前立腺がん患者の約8割が症状として訴えるのが、尿勢の減弱または排尿困難です。
トイレに立っても尿が出にくかったり、頻尿でトイレに行く回数が増えたりすることをきっかけに受診され、がんが見つかるケースが多い傾向にあります。とはいえ排尿は加齢とともに変化を感じやすいため、見過ごされてしまいやすいです。

水腎症を発症する

前立腺がんが進行していくにつれ、排尿障害が深刻になり血尿が出やすくなります。その結果、がん腫瘍または血の塊が尿管の一部を塞いでしまい、尿が尿道・腎臓に溜まって拡張する水腎症を発症するリスクが高まります。
状態は正常時よりもわずかに拡張しているだけの軽微なものから、明らかに膨らんで見えるものまでさまざまです。放置していると腎機能の低下につながるため、早期の処置が必要となります。

骨への転移による腰の痛み

前立腺がんが進行すると、骨への転移が多く見られるのも特徴です。
日本では検診受診率が低いことにより発覚が遅れ、前立腺がん患者の約20%が骨転移の状態で発見されています。がんが骨に転移すると腰・背中に痛みを感じるため、腰痛と勘違いして骨の検査を受けたところ前立腺がんが見つかるケースもあります。

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