よく「給料が安い」と言われる介護業界。「ケアマネジャー」や「施設管理者」になっても年収は低いの?

介護業界は「重労働の割に給料が安い」といわれています。
 
厚生労働省によると、低賃金などの理由から、2025年には約38万人の人材が不足すると試算されているほどです。社会的にニーズの高い介護業界で働こうと考えている方にとって、どの程度の年収が得られるのかは、重要なポイントでしょう。
 
また、長期的にキャリアを考えた場合に、ケアマネジャーや施設管理者などに昇進した場合の給料についても、気になる方は多いのではないでしょうか?この記事では、介護業界のケアマネジャーや施設管理者の年収を解説します。

ケアマネジャーや施設管理者の平均年収はどれくらい?

早速、ケアマネジャーや施設管理者の平均年収を確認しておきましょう。比較のために、訪問介護員・ホームヘルパーの平均年収と併せてご紹介します。

 

訪問介護員・ホームヘルパーの平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、訪問介護員・ホームへルパーの平均年収は、353万2000円です。仕事内容は、利用者の居宅を訪問して、身体の介護や家事の支援をするというものです。

 

国税局によると、令和4年度の全給与所得者の平均給与は約458万円となっているため、訪問介護員の年収は、全体的な平均よりも105万円ほど低くなります。

 

ケアマネジャー(介護支援専門員)の平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、ケアマネジャー(介護支援相談員)の平均年収は405万8000円です。

 

訪問介護員・ホームヘルパーの年収よりは約52万円増加しますが、全体の平均である458万円よりは低くなっています。仕事内容は、介護を必要とする人に対して、介護のメニューを判断して、ケアプランを作成するというものです。

 

施設管理者の平均年収

介護施設の施設管理者の平均年収は、415万7000円です。

 

訪問介護員・ホームヘルパーよりも約62万円高くなっていますが、全体平均の458万円よりはまだ低い状態です。施設管理者の基本的な仕事内容は、介護施設を管理する役割を担う場合が一般的です。

 

今後の介護業界は介護報酬改定により年収アップに期待ができる

現状の介護業界は、ケアマネジャーや施設管理者であっても、全体の職種の平均年収よりもやや低い状況ですが、政府は令和6年から、介護報酬改定を実施するとしています。

 

厚生労働省の「令和6年度介護報酬改定に関する主な事項について」では、「介護報酬の見直し」として、介護報酬を+1.59%になるように改定するとしています。介護報酬の改定は近年繰り返し実施されており、今後も働き方の改善とともに介護業界の処遇は改善されるでしょう。

 

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