「眼底検査」と「眼圧検査」の違いとは?検査でわかること・検査費用も医師が解説!

「眼底検査」と「眼圧検査」の違いとは?検査でわかること・検査費用も医師が解説!

眼圧検査でわかる病気・疾患は?

ここではMedical DOC監修医が眼圧検査でわかる病気・疾患について解説します。

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎は、目の内側にあるぶどう膜(虹彩、毛様体、脈絡膜の3つの組織の総称)に炎症が起こる病気です。ぶどう膜炎の原因は、感染症や免疫系などがあります。ぶどう膜炎では、目の痛みや充血、視力が下がるなど、さまざまな症状が出ることが知られています。治療は原因があれば、その治療に加えて、目薬や飲み薬での治療を行います。

虹彩固着

緑内障は、成人が失明する原因で常にトップクラスの目の病気です。緑内障には眼圧が正常な場合と眼圧が高い場合があり、前者を正常眼圧緑内障と言って、眼圧が高い場合と区別します。特に、日本人にはこの正常眼圧緑内障が多いとされています。いずれの緑内障も進行すると視野が欠け、失明に至る可能性がありますが、初期段階では症状が感じられません。したがって、定期的な眼科受診が重要です。特に、強い近視や高齢、家族歴がある場合は緑内障のリスクが高まるため、眼科検査を受けることが推奨されます。治療には眼圧を下げる目薬や手術が用いられます。

高眼圧症

高眼圧症は眼圧が正常より高い、つまり眼圧の値が20㎜Hgを超える場合に診断されます。この高眼圧症には自覚症状はありません。しかし、高眼圧症は緑内障へ移行する場合があるため、予防的に眼圧を下げる目薬を使う場合があります。特に、高齢など緑内障へのリスクが高い場合は治療が推奨されています。高眼圧症と指摘された場合は、必ず眼科を受診するようにしましょう。

「眼底検査と眼圧検査の違い」についてよくある質問

ここまで眼底検査と眼圧検査の違いについて紹介しました。ここでは「眼底検査と眼圧検査の違い」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

眼底検査・眼圧検査は定期的に受けた方が良いですか?

栗原 大智 医師

眼底検査と眼圧検査では緑内障だけでなく、さまざまな目の病気の初期の変化を見つけることができます。特に、40歳以降は目の病気が発症しやすくなりますので、1年に1回の眼圧検査と眼底検査をするようにしましょう。

眼底検査・眼圧検査の結果はいつ出ますか?

栗原 大智 医師

眼圧検査および眼底検査の結果はすぐに出ますが、人間ドックなどでは眼科医が判定するまでに一定の期間かかります。すぐに結果を知りたい場合は、眼科のある医療機関を受診するのが望ましいでしょう。

眼底検査と眼圧検査を定期的に受ければ緑内障はすぐ見つかりますか?

栗原 大智 医師

眼底検査と眼圧検査だけでは緑内障と診断することはできません。最終的には視野検査を行う必要があります。視野検査をして初めて緑内障の診断となります。

白内障は健康診断の眼底検査と眼圧検査で早期発見できますか?

栗原 大智 医師

眼圧検査では白内障かどうかは分かりませんが、眼底検査では白内障の疑いとすることはできます。しかし、診断は眼科医の診断が必要です。細隙灯顕微鏡検査という検査で白内障かどうかの診断をします。

眼圧検査と眼底検査を何年も受けていないと健康リスクがありますか?

栗原 大智 医師

はい。緑内障など目の病気はゆっくりと進行しますが、何年も受けていないといつの間にか目の病気を発症していることがあります。自覚症状が乏しい病気も多いため、学会では定期的な検診をした方が良いとしています。

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