心臓病は目立った自覚症状がなく、血栓ができて脳梗塞となるまで気が付かないものもあるそうです。また、家族に心筋梗塞や心筋症などの心臓病の方がいる場合「自分も心臓病になる可能性がある?」と不安になる方もいるのではないでしょうか? そこで今回は遺伝性心疾患や家族が心臓病の場合どうすべきか、循環器内科医の山本 哲平先生(あきはばら心臓血管・内科院長)にお伺いました。
監修医師:
山本 哲平(あきはばら心臓血管・内科)
日本医科大学医学部卒業後、日本医科大学千葉北総病院や日本医科大学付属病院などで経験を積み、2022年10月より現職。医学博士、日本循環器学会循環器専門医、日本不整脈心電学会不整脈専門医、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本不整脈心電学会評議員。
心臓病とは? 心不全・不整脈・心筋梗塞など主な病気の種類や症状を解説
編集部
「心臓病」とはどんな病気ですか?
山本先生
心臓病とは、心臓の構造や機能の異常により生じる病気の総称で「心臓病」や「心疾患」と呼ばれます。
編集部
具体的にはどんな病気があるのですか?
山本先生
代表的なものとしては、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患、心臓弁膜症、心筋症、不整脈などがあります。
編集部
心臓病の中で多いのはなんですか?
山本先生
心臓病の中で頻度としては不整脈が最も多いと言われていますが、心臓突然死や心不全の原因となる頻度が高いのは心筋梗塞などの虚血性心疾患です。心臓に血流を送る「冠動脈」 が動脈硬化の影響で狭くなる、血栓が詰まるなどにより心臓の一部に酸素や栄養が行きわたらなくなる病気です。
心臓病はどんな人がなりやすい病気? 心臓病にかかりやすい年代(好発年齢)は?
編集部
心不全・心臓病になりやすいのはどんな人ですか?
山本先生
発症リスクはいくつかありますが、例えば加齢や高血圧、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群や脂質異常症、また、喫煙やストレス、肥満や極端なダイエット、飲酒、睡眠不足や疲労なども心臓病のリスク因子となります。
編集部
なりやすい年代というのはありますか?
山本先生
疾患によりますが、例えば心筋梗塞は男性では60代以降に多く、女性では70代以降に多い傾向にあります。また、正確なデータではないのですが、ここ10年くらいで、虚血性心疾患の若年発症が増えてきていると感じています。
配信: Medical DOC