「悪性リンパ腫が再発したら」どんな治療をするの?日常生活の注意点も解説!

「悪性リンパ腫が再発したら」どんな治療をするの?日常生活の注意点も解説!

悪性リンパ腫の予後改善には、再発予防が非常に重要とされています。しかし、実際には悪性リンパ腫は再発することも多い病気です。

今回の記事では、悪性リンパ腫が再発した場合に行う治療方法・療養生活で気を付けるべきポイントなどについて解説します。

また、記事後半の「悪性リンパ腫の再発についてよくある質問」では、再発率についても触れているので併せて参考にしてください。

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監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

悪性リンパ腫とは?

悪性リンパ腫とは、血液中にあり免疫機能などに関わるリンパ球のがんです。このような血液のがんを造血器悪性腫瘍と呼びます。
悪性リンパ腫以外の代表的な造血器悪性腫瘍は、白血病・骨髄腫などです。悪性リンパ腫は化学療法の効果が出やすいがんといわれていますが、一方で再発も多いがんです。
悪性リンパ腫のなかにもさまざまなタイプがあり、このがんのタイプにより再発率は異なります。
悪性リンパ腫のなかで最も割合が多いとされるのはB細胞リンパ腫というタイプで、このタイプの4年以内の再発率は40%にのぼります。

悪性リンパ腫が再発したら?

悪性リンパ腫では、化学療法・放射線治療が治療の中心となります。では、こうした治療をした後に再発が見られた場合には、どのような治療方針になるのでしょうか。

状態に合わせて治療方法が選択される

再発した場合も、基本的には化学療法を中心とした治療を行います。しかし、治療方法により身体への負担・効果は異なります。
そのため、患者さんごとの悪性リンパ腫のタイプ・年齢・全身状態・患者さんの希望などを考慮しながら治療方針を検討することが大切です。
再発後に行う治療の具体的な内容については、後述する再発時の治療の項目を参考にしてください。

緩和ケアを中心に行われるケースも

悪性リンパ腫のタイプ・これまでに試した治療方法の効果・治療に耐える体力の有無などを検討した結果、がん細胞を消滅させて治すための積極的な治療は行わない場合もあります。
このような場合に行うケアを緩和ケアといいます。緩和ケアの目的は、悪性リンパ腫の進行によって患者さんに現れる症状・精神的な苦痛などを可能な限り和らげることです。

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