「オルソケラトロジー」のリスクはご存じですか? メリット・デメリット・注意点も眼科医が解説!

「オルソケラトロジー」のリスクはご存じですか? メリット・デメリット・注意点も眼科医が解説!

オルソケラトロジーの治療期間・検査・費用など、受けるにあたって知りたいこと

編集部

オルソケラトロジーの治療期間はどのくらいですか?

片桐先生

近視が矯正されたと言っても、レンズで角膜に一時的に型をつけている状態なので、レンズを装用しないでいると徐々に角膜の形状は元に戻っていきます。個人差はありますが、治療をやめると、長い人でも2週間後には元に戻ってしまいます。いつか終わる治療ではなく、毎晩のレンズ装用を基本的には続けることになります。

編集部

オルソケラトロジーを受けるにあたって、どんな検査をするのですか?

片桐先生

通常の視力検査のほかに、近視や乱視の程度、角膜の形状や健康状態をあらかじめ確認します。

編集部

費用についても気になります。

片桐先生

自費診療なので、医療機関によって差があります。例えば当院の場合は、通常レンズのケースだと2回の適応検査が各5500円、1週間のトライアルが4万4000円、実際の治療が両目で9万3500円となります。強度近視の場合は特注レンズになり、さらにご負担が増えます。やや高額に感じるかもしれませんが、オルソケラトロジーの治療費は医療費控除の対象なので、10万円を越えた費用は補助を受けられます。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

片桐先生

オルソケラトロジーは近視の進行を抑える効果も期待されているので、近視の矯正法で迷っている人は、一度トライアルを試してみてはいかがでしょうか。試してみてどうしても合わなければ、その時点でやめれば元に戻るため、その後にほかの方法を検討することもできます。

編集部まとめ

日中に眼鏡やコンタクトレンズを使用せずに視力を矯正させるオルソケラトロジー。スポーツや水泳などをより自由に楽しむことができるとのことでした。一般的には、中等度までの近視が対象ですが、強度近視専用のレンズもあるそうです。興味があれば、お近くの眼科に相談してみてはいかがでしょうか。

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