「心肺停止後に助かる確率」はご存知ですか?AEDの使用方法も医師が解説!

「心肺停止後に助かる確率」はご存知ですか?AEDの使用方法も医師が解説!

AEDの使用方法

①AEDが到着したらまずはフタを開けます。自動で機械が作動し、音声アナウンスが流れるため、指示に従って操作、準備を行います。

②電極パットを袋から出し、記載している部位(右胸上と左胸下)に貼り付けます。

③AEDが自動で解析を開始します。AEDによる電気ショックの適応がある場合は充電が開始され、充電ができると準備が整ったとアナウンスが入ります。電気ショックボタンを押すと、離れるようにアナウンスされますので、患者から離れてください(さわっていると自分にも電流が流れてしまい非常に危険です)。電気ショック後、AEDによる再解析が開始するまでは基本的には心臓マッサージを繰り返しましょう。呼吸や意識の改善があれば、安全を確保しながら救急隊到着を待ちましょう。

電気ショックの適応がない場合にはその旨がアナウンスされますので、救急隊到着まで心臓マッサージを継続してください。
もし意識や呼吸が戻っている状態になれば、蘇生処置は終了となります。


出典:日本光電のAED情報サイトAEDライフ

「心肺停止後に助かる確率」についてよくある質問

ここまで心肺停止後に助かる確率について紹介しました。ここでは「心肺停止後に助かる確率」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

高齢者が心肺停止後に助かる確率はどれくらいでしょうか?

小鷹 悠二 医師

基本的には若い方ほど救命率が高く、高齢者になるほど救命率は下がります。
一般市民が目撃した心肺停止では、1か月後の生存率は10代男性63%・女性53%、20代男性44%・女性36%、30-40代男性30%・女性33%、40-50代男性28~30%・女性22~25%、60代男性23%・女性15%、70代男性13%・女性9%、80代男性6%・女性5%、90代男性3%・女性3%、100代男性2%・女性2%と報告されています。

心肺停止後に一命を取り留めた場合、後遺症は残りますか?

小鷹 悠二 医師

心臓が止まっていた時間が長いほど、脳にダメージが後遺症は残りやすくなります。
一般市民が心肺停止に遭遇した際、心肺蘇生処置を市民が実施しておらず、救急隊が到着してから対応を開始した場合には、1か月で後遺症がない又は軽く済んで社会復帰できたのは3.3%、市民が心臓マッサージ等の蘇生処置を実施した場合には1か月後の社会復帰率8.8%、市民がAEDを使用した際には社会復帰率42.6%とされています。

AEDを使用することで心肺停止者が助かる確率はどれくらい上がりますか?

小鷹 悠二 医師

一般市民が心肺停止に遭遇した際、心肺蘇生処置を市民が実施しておらず、救急隊が到着してから対応を開始した場合には、1か月後の生存率は6.6%、市民が心臓マッサージ等の蘇生処置を実施した場合には1か月の生存率は12.8%と1.9倍になります。
さらに、市民がAEDを使用した際には1か月の生存率は50.3%と7.6倍まで上げることができます。

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