子どもの受験先で接し方を変えるママ友
実際に、ネット掲示板に寄せられた悩みを見てみると…。投稿主は3人の子どもを持つママ。上の子ども2人が、“一流ではない”大学に進学すると知るや否や、今まで仲が良かったママ友たちが急に離れていってしまったそう。なかには、面と向かって我が子の成績について批判してくるママ友までいたのだとか。
ところが、末っ子が“一流の”大学を受験し見事合格。投稿主曰く「逆転ホームラン」なみの進学が決まったそうです。すると、ほとんどのママ友と縁が切れていて、子どもの進学先を誰にも話していなかったのにもかかわらず、話を聞きつけて復縁を迫ってくるママ友が出現。また、匿名で『自慢するなよ!』とフリーメールで連絡してくる人まで現れる始末。メールの内容からすると、おそらく子どもが幼児の時から付き合いがあり、特に親しくしてきたママ友。とても恐ろしくて、人間不信になってしまったそう。
なんであんな人たちと付き合っていたのだろう。人を見る目がなかった。との愚痴に、同情の声が多数…。しかし、それとともに末っ子の進学を「逆転ホームラン」と表現していることに、不快感をあらわにする意見も。
【同情する声】
「嫌がらせメールが来るなんて怖い…。醜い嫉妬心の塊をぶつけてくるのですね。ママ友なんて必要のない人ならどんどん切っていいと思います。価値観が同じ人と付き合えたらいいですよね」
「自分の子どもが上なら平気で見下すし、人の家の子どもが上になったらすり寄ってきたり、いじわるしてきたり…。そういう女性って、なんて世界が狭いんでしょう。もう忘れちゃうといいと思います」
「大学に入っただけで人生決まったわけでもないのに、何を馬鹿なことをしているのでしょうね。あなたもいちいち傷ついたり、他人の言う事に巻き込まれないよう強い母になってください。そもそもお子さんを3人も大学に進学させたあなたを尊敬します」
嫌がらせをしたり、急に近づいてきたりする人たちの性格は変えられないのだから、そんな人たちに振り回されないで! という意見が多かった印象。嫌がらせメールの件は、証拠だけ残しておいてメールアドレスを変えた方がいいという指摘もありました。
【投稿者も同じなのでは…という意見も】
「子ども、夫、親、兄弟を引き合いに出して勝負するのはみっともないです。『逆転ホームラン』…同じ土俵に上がってはダメ」
「どっともどっちなのでは? 文章からは、ご自身も自分の子どもの進学先を世間と比べて値踏みするようなところが垣間見えます。類は友を呼ぶものです」
「あなたのなかで子どもの優劣があるのではないですか? 『逆転ホームラン』って何? まるで上の子どもたちの存在を否定するかのような発想ですね」
確かに、「逆転ホームラン」という表現は、疎遠になったママ友を見返してやった…とも取れなくもない。投稿者も結局学歴重視のママなのかもしません。もし逆の立場だったら、相談者は、成績の良くない子どもを持つママ友を見下していたのでしょうか…。
子どもがどこの学校に受験し、入学したとしても、ママ友の仲は変わらないでいてほしいものですが、この投稿者のような事例も少なからずあるのが実際のところ。信頼できるママ友を作るのも簡単ではなさそうです。
(文・山本健太郎/考務店)