【闘病】頭が真っ白になった「悪性リンパ腫」 それでも治療の支えとなったもの

【闘病】頭が真っ白になった「悪性リンパ腫」 それでも治療の支えとなったもの

最悪を想定するより、最善に期待しよう

編集部

受診から手術、現在に至るまで、何か印象的なエピソードなどあれば教えてください。

小島さん

2016年くらいの話ですが、後頭部に激痛が走り、「死ぬかも、障害残るかも」と感じたことがありました。結果的にそれは帯状疱疹だったのですが、当時は仕事漬けの日常生活だったので「このまま死んだらめっちゃ後悔する」と思いました。今回は、死ぬかもしれないと感じながらも、「結婚してよかったな」「子どもをもててよかったな」と心から感じましたし、「この生き方でよかったんだな」と思えていました。妻にも「自分が死んだら気にせず再婚しなよ」と伝えました。がんと告知された時も入院する時も落ち着いていた妻が、この時は泣いていましたね。

編集部

今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか?

小島さん

あれ以上に早くは気づけなかったし、治療も含めてベストだったと思います。現実的なところでの後悔といえば、お金をケチらず、個室にすればよかったという点です。病室では通話NGで、通話が許されているフロアに移動しないといけませんでした。最初の入院時にはお金の心配があったので大部屋にしたのですが、親族との面会が多い場合や通話などが多い場合は「絶対個室にしておいた方が良い」と声を大にして言いたいです。

編集部

がん治療には経済的な不安もありますよね。

小島さん

治療費自体は、高額療養費制度などもあって思ったよりお金がかからなかった印象です。それよりも周りの話なども聞くと、働けなくて給料が入らなくなることの損失の方が大きいようです。「勤め先にリモートワークがないので、感染リスク承知で出社するしかない」というケースも聞きました。

編集部

現在の体調や生活はどうですか?

小島さん

元気です。病気になる前よりも健康的な生活をしています。脂質を減らして、お酒も減らしました。

編集部

最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。

小島さん

闘病中、弟に「最悪を想定するのも大事だけど、最善に期待しなさい」と言われました。当時は、例えば生存率が7割なのか8割なのかがすごく気になっていましたが、その差にさほど意味はなく、また「死んだらどうしよう」と考えても仕方ないので、いい意味で無責任に生きるのが大事だとも思っています。

編集部まとめ

医療従事者とのコミュニケーションは、患者のQOLを大きく左右します。立場上「自分はこう思う」とはなかなか口に出せないのかもしれませんが、少しでも患者の想いが共有できるような着地点があるとよいですね。

なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。

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