父親が母親の6倍、子どもや家族に影響を与えうる!? 14%以上の人が経験している「ある問題」とは

父親が母親の6倍、子どもや家族に影響を与えうる!? 14%以上の人が経験している「ある問題」とは

気晴らしに楽しむ程度なら生活に大きな影響を与えないギャンブルも、やめたくてもやめられないほどのめり込んでしまうと、さまざまな問題が生じてきます。そこで今回は、久里浜医療センターが実施した「ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査」をもとに、ギャンブルによって家族などが受ける影響について見て行きます。

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ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査

ギャンブル依存症は、法律上は「ギャンブル等依存症」と呼ばれ、「ギャンブル等にのめりこむことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態」と定義されています(※)。

政府は法律に基づき、3年ごとにギャンブル等依存症問題の実態を明らかにするために必要な調査を行っており、最新の令和2年度調査では、全国の18歳以上75歳未満の男女、17,955人を対象に実施されました。

今回はこの調査結果をもとに、家庭へのギャンブルの影響についてお伝えします。

なお、本調査における具体的なギャンブルの種類は、以下の通りです。

パチンコ、パチスロ、競馬、競輪、競艇、オートレース、宝くじ(ロト・ナンバーズ等も含む)、サッカーくじ、証券の信用取引、先物取引市場への投資、FX、インターネットを使ったギャンブル(競馬、競輪、競艇、オートレースを除く)、海外のカジノ、その他のギャンブル

(※)医療的に定義された疾病とは異なる。医療上の疾病としては、世界保健機関による「病的賭博」や米国精神医学会による「ギャンブル障害」がある。本調査では「ギャンブル等依存症」と医学的疾病概念である「病的賭博(ICD10)」、「ギャンブル障害(DSM-5)」を同義として扱うこととする。

家族などにギャンブル問題がある人は14.4%

「過去または現在、家族や重要な他者でギャンブルの問題がある(あった)人がいるか」を聞いた設問では、「ある(あった)」と回答した人は全体の14.4%でした。男女別では、男性が10.5%、女性が18.1%という結果で、女性の方が約8ポイント多くなっています。

具体的に誰かという点では、「父親」(6.1%)、次いで「配偶者」(3.4%)、「兄弟姉妹」(2.3%)と続きました。このうち「配偶者」に関しては男女差が大きく、男性が0.5%とわずかであるのに比べ、女性は6.1%と、その差は12倍以上となっています。

ギャンブルの問題がある(あった)人

―久里浜医療センター「『ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査』報告書」より

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