「口元が下がる」「手に力が入らない」は脳梗塞のサイン!? 寝たきりを防ぐための予防法とは【医師解説】

「口元が下がる」「手に力が入らない」は脳梗塞のサイン!? 寝たきりを防ぐための予防法とは【医師解説】

脳梗塞を引き起こす原因

脳梗塞の原因は、主に高血圧や糖尿病、脂質異常、高尿酸血症、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病や、慢性腎障害が挙げられます。喫煙、多量の飲酒も危険因子となります。

中でも原因として多いのが「高血圧」です。高血圧により血管に負荷が掛かると、血管の内側が傷付き、プラークと呼ばれる沈着物がたまって血管が固くなります。このような血管の状態を動脈硬化と言います。

動脈硬化が起こると血液の通り道が狭くなり、血管が詰まりやすくなったり、血液が流れが妨げられる原因となり、脳梗塞を引き起こします。

この他、運動やサウナなどで脱水状態になった場合も危険です。脱水状態になると、血液中の水分が失われて血液がドロドロになり、血栓が形成されやすくなります。これが脳梗塞につながる場合があります。

また、不整脈は心原性脳塞栓症の原因の1つと言われています。特に女性は男性に比べ、中年期〜高年期に不整脈を発症しやすくなるので注意が必要です。

なお、若年生脳梗塞の場合は、生活習慣病などによるものよりも、血管の異常や心臓の病気など生まれつきの疾患が原因となるケースが多数です。

脳梗塞が起こる前兆はある?

脳梗塞の約3割に「TIA(一過性脳虚血発作)」と呼ばれる前兆発作があります。その特徴的な症状が以下です。

・顔……半分が動かなくなって、口元が下がってくる
・腕……片方の腕(足)が上がらない、力が入らない
・言語……ろれつが回らない、言葉が出ない

これらの初期症状は軽度だったり数分程度で消えたりする場合もあり、たいしたことがないと放置してしまいがち。しかし、早い段階で適切な治療をしないと症状が悪化してしまうので注意が必要です。
上の3つのうち1つでも当てはまれば、すぐに救急車を呼びましょう。

なお、受診する場合は、一般的な診察であれば内科または神経内科へ。高度の外科的手術などを要する場合は脳神経外科が良いでしょう。

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