若い野球選手の「肘の手術」を防ぐ! 肘の障害を防ぐセルフチェックの方法

若い野球選手の「肘の手術」を防ぐ! 肘の障害を防ぐセルフチェックの方法

肘のケガを予防するためのセルフチェック

編集部

肘を痛めないためには、何に気をつけるのがいいのでしょうか?

正富先生

肘を痛める人は、その前に肩が硬くなっていたり、肩のインナーマッスルがしっかり機能しなかったりするなど、コンディションが低下していることが多いですね。成長期に野球肘になる子の多くは、投げすぎというよりも肩のコンディション悪化に気づかないまま投球し続けている事が原因です。肩のコンディションのセルフチェック方法としては、肩の動きを左右で比べてみてください。また、0.5〜1kgのダンベルや水の入ったペットボトルを腕だけで持ち上げようとして肩の痛みが出る場合は、肩のコンディションが低下している可能性があります。

編集部

肘のセルフチェックについても教えてください。

正富先生

方法としては、肘を伸ばしきれるか(完全伸展できるか)を左右で比べてチェックする方法があります。子どもの場合は、週末に野球をすることが多いと思いますので、毎週月曜日の朝に肘を、痛みなく伸ばしきることができるかをチェックすることをおすすめします。肘に負担がかかりすぎると、痛みや張りがなくても完全に伸び切らなくなります。

編集部

子どもの野球肘を防ぐためにはどのような事に注意すべきですか?

正富先生

多くの子どもは、練習・試合後に「肘が張っているけど痛みは無い」などと表現することがあります。次の練習までに症状がなくなった時は「筋肉痛だったのだ」と考えがちですが、実際に靱帯の部分を押さえると痛みがあることが多いのです。これは野球肘の前段階と考えて良いでしょう。子どもの場合、痛みや張り、違和感が出る事自体、肘に負担がかかっていると考え、コンディショニングや負荷量を調整してあげる必要があります。

編集部まとめ

肘の障害は野球をする子どもにとって深刻な問題です。手術が必ずしも選手復帰への近道となるわけではないとのことです。手術を避けるためには、こまめなセルフチェックが重要で、肩のコンディションや、体幹・下半身のコンディショニング、フォームにも目を向け、障害をまず予防するべきであるとのことを教えていただきました。

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