“50歳以上の2人に1人”が夜間頻尿! 決して他人事にできない頻尿の治療法を医師が解説!

“50歳以上の2人に1人”が夜間頻尿! 決して他人事にできない頻尿の治療法を医師が解説!

50歳以上の2人に1人が「夜間頻尿」で悩まされているそうです。今回は、夜間頻尿の治療法や治療の流れについて「港南台かわかみ泌尿器科クリニック」の川上先生に解説していただきました。

※この記事はMedical DOCにて【「夜だけ頻尿で目が覚める…」医師が夜間頻尿の原因や治し方・セルフケア方法を解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

≫「夜だけ頻尿で目が覚める…」医師が夜間頻尿の原因や治し方・セルフケア方法を解説

監修医師:
川上 稔史(港南台かわかみ泌尿器科クリニック)

東邦大学医学部卒業。その後、東邦大学医学部附属大森病院(現・東邦大学医療センター大森病院)、社会保険中央総合病院(現・JCHO東京山手メディカルセンター)、カリフォルニア大学サンフランシスコ校泌尿器科、済生会横浜市南部病院泌尿器科などで経験を積む。2019年、神奈川県横浜市に「港南台かわかみ泌尿器科クリニック」を開院。年齢・性別を問わず、排尿に関する症状を安心して相談できるような環境を提供できるよう心がけている。医学博士。日本泌尿器科学会専門医、日本がん治療認定医機構認定医。日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 、日本癌治療学会、日本泌尿器腫瘍学会、腎癌研究会の各会員。

編集部

実際、夜間頻尿で悩んでいる人は多いのでしょうか?

川上先生

そうですね。現在、日本で夜間頻尿の症状に悩まされている人は、「50歳以上で2人に1人」と言われています。つまり、それだけ珍しくない病気なのです。何も治療をせず、放置している人も多いと思いますが、日常生活に支障を起こさないためにも、適切な治療をする必要があります。症状が気になる場合は、早めに泌尿器科を受診してください。

編集部

夜間頻尿の治療の流れを教えてください。

川上先生

まずは詳細な問診や尿検査、超音波検査などをおこない、夜間頻尿の原因を調べていきます。ここで泌尿器の疾患がないかを確認して、もし疾患が見つかればその治療を優先します。そして、その次に「排尿日誌」をつけていただきます。排尿日誌は、日中および夜間の1日を通して排尿の回数・時間・量、その日に摂取した水分量、起床時間、就寝時間などを患者さんに記録していただくものです。

編集部

患者さん自身が記録する必要があるのですね。

川上先生

はい。患者さんの協力が必要で、排尿日誌の作成には相当な労力を要します。しかし、排尿日誌は夜間頻尿の原因を調べる唯一にして、もっとも大事な診断ツールだと言えます。作成することで患者さんが自分の状態を客観的に把握できるというメリットもあり、生活習慣を振り返るきっかけにもなります。

編集部

その後、どのような治療がおこなわれるのですか?

川上先生

原因によって対処が異なりますが、夜間の多尿が原因である場合は水分制限(飲水指導)をします。「水分を摂りすぎない」「カフェインやアルコールを控える」など、生活指導をおこないます。それと並行して、塩分制限や運動療法もおこないます。さらに、昼間に寝ている時間が多ければ夜に眠れなくなって結果として頻尿になることも多いので、睡眠時間の調整も促します。

編集部

薬による治療もあるのでしょうか?

川上先生

泌尿器疾患が原因の場合は、薬物療法が主体となります。また、夜間多尿が原因の場合は生活指導をした上で改善がみられなければ抗利尿ホルモン剤を投与することもあります。睡眠障害が原因であれば、睡眠導入剤を投与することもあります。

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Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。
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