巨大小惑星「2014-JO25」とは
19日、地球に最接近する巨大小惑星「2014-JO25」は、2014年に発見された、直径はおよそ650mのアポロ群に属される小惑星。地球に接近する軌道を持つ小惑星で、なおかつ、地球に衝突する可能性が大きく、衝突時に地球に与える影響が大きい「潜在的に危険な小惑星(PHA)」という分類に位置づけられています。
小惑星に分類されるものの、大きさはスペイン南端にある英領ジブラルタルの岩山、高さ426m「ジブラルタルの岩」と同程度。インターネットで画像を検索するとわかりますが、かなりの大きさ。「2014-JO25」がどんな大きさなのか興味のある人は、一度「ジブラルタルの岩」を検索してみるいいかもしれません。
地球に衝突する可能性は…?
「もしかしたら、地球に小惑星が衝突して大惨事になるのでは…」と、ヒヤヒヤしている人もいるかもしれませんが、NASAによると、地球に衝突する危険はないとのこと。しかし、地球から“180万キロ”という、極めて近い距離を通過すると予測されています。
衝突する危険がないとわかれば安心ですね。となると、楽しみなのが、「2014-JO25」の天体ショー。「2014-JO25」の表面は、太陽光の反射率が月面の約2倍であることが分かっているため、接近時の1~2日間は、小型の望遠鏡でも観測ができる可能性があるのだとか。
地球に最接近したのちに、木星のそばを通り、再び太陽系の中心部に戻っていく「2014-JO25」。次に最接近するのは西暦2600年より後とされていて、私たちが見ることができるのは、今回一度きり。天体に詳しい人はもちろん、あまり宇宙や惑星に興味がない人も、望遠鏡を片手に夜空を見上げてはいかがでしょうか。
(文・山本健太郎/考務店)