スポーツする子の夏のお弁当には何を持たせるべき?

第3回 スポーツする子をママが食事でサポートする方法!
習い事や部活でハードな運動をする子どもには、しっかりした食事をさせたいもの。

でも、暑くなってくると、どうしても冷たいものばかり食べたり飲んだりしがちで、夏バテで食欲が落ちてしまう子も出てくる。そんなとき、どんなものを食べさせてあげると良い? 

「運動中のエネルギーが不足しないよう、主食はきちんと食べさせたいですが、夏場は食欲不振でご飯があまり進まない子もいますよね。そういった場合には、おにぎり+冷やしうどんなど、主食を2種類用意するのが良いと思います」

こう話すのは「アスリートフードマイスター」2級取得者の鰐川(わにがわ)せりなさん。

暑い中のスポーツは、熱中症のリスクと隣り合わせ。水分補給とミネラル補給は非常に重要。食事でも熱中症対策を図りたいところ。そうした場合、うどんのめんつゆにもそのような効果が期待できるのだそう。

「冷やしうどんの場合、めんつゆの中に小さくカットして凍らせたトマトを入れるのも良いですし、鶏の胸肉やささみ、赤身肉などを加えて具だくさんに仕上げるのも良いです。鉄分やタンパク質が豊富で脂肪分の少ないお肉と、ビタミンたっぷりの野菜などを添えてあげましょう。」

ステンレスの保温弁当箱がある場合、容器も冷凍庫に入れてキンキンにしてから使うと、傷み防止にもなるとか。

暑い日のお薦めメニュー

●固形物が無理な子には、野菜や果物のシェイクもオススメ

「お弁当がどうして食べられない場合には、口に入れやすいものを用意してあげると良いと思います。例えば、夏の時期のイチオシはスイカのシェイク。凍らせたスイカに塩、ハチミツを加えてジューサーにかけ、冷やしたスープジャーで持たせます。凍らせたスイカは、細胞壁が壊れて消化吸収が良くなります。たっぷりの水分に、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルが豊富なスイカ。熱中症対策にはイチオシの果物です。口の中がさっぱりして、気分転換となったり、食欲を呼び起こせる場合もあります」

また、練習や試合の後には、素早く失ったエネルギーを補充したり、筋肉疲労をリカバリーしてあげることが大切だそう。

「『帰宅後は疲れてグッタリ。食べる元気がなくお風呂に入るのが精一杯。そのまま寝てしまうのだけどどうしたらいいか』とご相談をお受けすることがあります。そんな時は、運動後すぐに補ってあげてください。できれば、練習・試合後に取り急ぎおにぎりと牛乳などで補給して、帰宅後は主食の不足分と主菜副菜その他に相当する分を摂るというように、分けて食事を摂る方法もあります。欠食は敵なんです」

大切なのは、「いつも不足させないこと」すなわち「補給を意識すること」なのだとか。

夏バテで食欲不振になりがちな時期だからこそ、こまめに食べられるものをとり、不足させないよう、上手なエネルギーチャージを心がけたいものだ。
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

鰐川せりな
アスリートフードマイスター
野球選手を夢見る四兄弟のためにアスリートフードマイスターとなる。長男の骨折からの早期復帰を目指し、計画的な食事管理を実施。食育講座や個別相談、コラム執筆を行う。
野球選手を夢見る四兄弟のためにアスリートフードマイスターとなる。長男の骨折からの早期復帰を目指し、計画的な食事管理を実施。食育講座や個別相談、コラム執筆を行う。