「親心が募るあまり、ついお子さんの気持ちを置き去りにして暴走してしまう人がいるので気を付けましょう!」
そう話すのは、『一人でできる子になる テキトー母さん流子育てのコツ』の著者・立石美津子さん。そこで、親が日ごろついやってしまいがちなNG対応をリストアップし、その危険度をチェック! チェック項目が多いほど要注意です!
●「子どもがだんだん気持ちを話さなくなる親」危険度チェック!!
1)子どもが話し出すのを待てず、「何があったの?」「どうしたの?」と、矢継ぎ早に問い詰めてしまう。
2)「学校で友達に意地悪された~」と言っただけなのに、すぐに解決しようと暴走してしまう。
3)「学校で悪口を言われて泣いちゃった」と弱音を吐いた子どもに、「何メソメソしてるの! しっかりしなさい! 弱虫ね!」と叱咤激励してしまう。
4)わが子が「あ~、宿題やりたくないなぁ」と言ったら、「なんてこと言うの! やらなきゃダメでしょ!」とダメ出しする。
5)予防接種に連れて行って大泣きするわが子に「ちっとも痛くないでしょ! これくらい我慢しなさい!」と言う。
6)子どもが話すときに、別の家事をしながら話半分に聞き、ちゃんと聞いてやらない。
●熱心すぎても、無関心すぎても子の心は離れていく。子どもの気持ちに寄り添うことが何よりも重要
「いかがでしたか? ついお子さんをなんとか救いたい、勇気づけたいという思いが強すぎて、やってしまいがちなことってありますよね。しかし、まずは何よりも子どもの気持ちが最優先ということを忘れないでください」
1)の場合…
「人は、問い詰められると言いたくなくなるものです。特に子どもは年ごろになれば“親に心配かけたくない”“弱みをみせるのは恥ずかしい”という思いも持ち始めるので、言いやすい雰囲気を作ることを心がけましょう」
2)の場合…
「親御さんが感情的になり、暴走して必要以上に事を大きくしてしまうと、かえってSOSが出しづらくなってしまいます。まずは状況をしっかり把握してから、行動に移しましょう」
3)と5)の場合…
「親御さんとしては、“叱咤激励”のつもりかもしれませんが、子どもは“僕のつらい気持ちをママはわかってくれない”と思ってしまいます。さらに、このように“強くなれ!”と言われ続けていると、“助けて”と言っちゃいけないんだと思ってしまい、いざというときに一番救ってほしい親にSOSを出せなくなってしまいますので、気を付けましょう」
4)の場合…
「子どもがこういう愚痴を言うと、つい親は“正論”で叱ってしまいます。もちろん宿題はしなければいけないのですが、わかっていても言いたいときってありませんか? ママも“晩御飯作るの面倒だわ~”と言ってみたいことありますよね? そのたびに、旦那さんに嫌味を言われたら、“もう言うのやめよう”ってなりますよね? 子どもだって愚痴くらい言いたいものです。そういうときは“そうだね~、わかるわ~。でもやろうね!”それでいいのです」
6)の場合…
「これは、人の話を聞くときの基本ですね。相手が話しているときは“あなたの話をちゃんと聞いてますよ”という姿勢を伝えなくてはなりません。子どもも同じです。“何を話しても無駄だ…”と思われたら、話をしてくれなくなりますので、心がけましょう」
このように、NG行動をみていくと見えてくるものがある。
「人の気持ちを自然に引き出すためには、こちらが熱心すぎても無関心すぎてもダメなのです。相手の気持ちに寄り添うこと。これは親子はもちろん夫婦、仕事の同僚・上司と部下、担任と生徒などすべての人間関係に言えることなのです」
ぜひ、今日から気を付けてお子さんに実践してみてください!
(構成・文/横田裕美子)