子どもの思い込みの可能性もあるけど、もし本当にいじめられているのなら、放っておけないし…。親はどうすれば?
「子どもがどのくらい深刻に感じているかによって親のすべきことは違います。単に担任とウマが合わないだけかもしれない。でも、友達やお母さん、ほかの先生などに情報収集したうえで、明らかないじめがある、『学校に行きたくない』と言うなどの場合には、担任と直接話をしてみたほうが良いでしょう」
こう語るのは、教育評論家の親野智可等(おやのちから)先生。
ただ、子どものことは心配だけど、「モンスターペアレンツ」と思われるのは嫌だし…というママもいるだろう。
「モンスターになるかどうかは、話す内容・中身ではなく、ほとんどの場合、話の持って行き方や話し方です。いきなり食ってかかるようなクレームのスタンスだと、学校は身構えてしまいますから、『相談したい』『元気がなく、困っている』と伝えましょう」
先生に嫌われている・いじめられているなどといったこと、直接話しにくいと思う人も多いだろう。だが、だからといっていきなり手紙に詳しく書くのはNGだとか。
「手紙や連絡帳などに書くのは、相手の反応が見えないため、一方的になってしまいます。ですから、子どもの様子に緊急性があると判断した場合には、まず電話を。連絡帳やメモなどで『相談したいことがある』などと時間を予約したうえで電話するのも良いですね」
ちなみに、電話する時間は16時35分頃~16時50分頃がおすすめだそう。これは子どもが帰り、会議なども終わり、かつ先生がまだ帰ってしまわないタイミングだとか。
●面談はフォーマルな服装+複数でのぞむべし
「また、面談をする場合には、しっかりしたフォーマルな服装で、できれば夫婦で、無理ならおじいちゃんやおばあちゃん、親戚などに来てもらい、複数人で行くようにしましょう。買い物帰りのようなラフな格好では問題の深刻度が伝わらないからです」
また、面談に行くときも、まず腰を低くして、「いつもお世話になっております」などと、日頃のお礼を言うのは忘れずに。
「いきなり本題に入るのではなく、『この前の〇〇の授業、楽しかったみたいです』などと言うと、相手も構えずに聞いてくれます。そこから『実は、最近、元気がないみたいで…』などと切り出しましょう」
もし、子どもが担任に嫌われている・いじめられているという事実があったら、あるいは事実はなくとも本当に悩んでいるのだとしたら、そこからは「大人の交渉術」の出番。
子どものためを思うからこそ、感情的にならず、担任の先生と一度話し合ってみることが必要だ。
(田幸和歌子+ノオト)