●「すみません!」と謝ったり、暴言を吐くのはアウト
ごとう氏が話す、痴漢冤罪に巻き込まれないための5カ条は以下の通りだ。
1、両手で吊革につかまるなど、手を上にあげる
「オーソドックスな方法ですが、両手を上にあげておく。これが一番の対策です。もしも何か疑われても、『僕の手は上にありましたよ』と言うことができます」(ごとう氏 以下同)
2、「すみません」と決して言わない
「痴漢冤罪に巻き込まれたAさんは、同じ電車に乗っていた女性に『やめてください!』と言われ、“足を踏んだのか、カバンか何かがあたっているのかな~”と思い、咄嗟に『すみません!』と言ってしまったそうです。その『すみません』の一言が、“罪を認めた”と受けとられてしまったんですよ。女性に『やめてください!』と言われても、冷静に『何かしましたか?』と言えるようにしておく心構えは大切ですね」
3、暴言は吐かない
「痴漢に間違えられたことで激昂して、『お前みたいなブスを触るわけがないだろう』とか言ってしまう方もいるんですけど(笑)、これは心象を悪くするのでアウトです。あくまでも紳士的に対応してください」
4、捜査には協力をする
「冤罪だからこそ、捜査には協力する姿勢を見せることが大切です。DNA検査や、掌の繊維検査にも応じるなど、”物証を残させる”ことは、裁判で有利になるとは限りませんが、『積極的に物証を提出しようとした』という事実は、無罪を主張する重要な証拠になります」
5、通勤中はICレコーダーをONにして
「ICレコーダーを回すことで、痴漢冤罪防止効果になります。とはいえ、毎日ICレコーダー持参は、ちょっとひいてしまう…という方もいらっしゃるかと思います。埼京線のような痴漢事件頻発路線に乗らなければならないような人以外、そこまでやる必要はないかもしれません。近頃は皆さん、大抵スマホを持ってらっしゃるので、痴漢容疑を掛けられた時にはじめて、スマホを取り出し、堂々と録音を始めるという手段も有効だと思います」
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●罪を認めるということは『前科』がつくということ
「痴漢冤罪に巻き込まれたら、正直無実を証明することはかなり難しい問題です。裁判をしても、無実を勝ち取れる確証はないし、お金もかかる。でも、罪を認めてしまえば、警察署で注意をされて、罰金を払えばその日のうちに開放される。なので、無実なのに、罪を被る方がいるのも事実です。しかし、罪を認めるということは『前科』がつくことになります。一時的に、痴漢で逮捕されたことを会社に隠すことはできますが、後々バレる可能性も出てきます」
もしも痴漢冤罪に巻き込まれたら…、『長期戦になっても、無実を訴えるのか』『あえて冤罪をかぶって短期解決するのか』、日頃から夫婦でしっかりと話し合っておくことが重要。そして家庭を支える妻ならば、今すぐ夫に、上記の知っておくべき5カ条を教えてあげよう! 知っているのと知らないのとでは、もしもの場合…その結果が大きく違ってくるはずだ。
(取材・文/船桂子)
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