「卵巣がん」を発症すると体のどこに「痛み」を感じるの?【医師監修】

「卵巣がん」を発症すると体のどこに「痛み」を感じるの?【医師監修】

卵巣がんの痛みについてよくある質問

ここまで卵巣がんの症状・検査などを紹介しました。ここでは「卵巣がんの痛み」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

卵巣がんで痛みが出た場合かなり進行していると考えられますか?

馬場 敦志医師

痛みが出る場合、進行している可能性が高いです。卵巣がんが神経に浸潤した場合、痛みを伴うことがあります。特に腹膜には痛みを感じる部位があるため、腹膜播種によって痛みが生じる場合は多いです。腹膜播種はステージ3期以降に起こり、進行がんの分類に移行しているため、卵巣がんでは進行している可能性が高いです。

がん性疼痛について詳しく教えてください。

馬場 敦志医師

がん性疼痛とはがんに関わる痛みの総称で、がんと診断された患者さんの約20〜50%の人にみられます。例えば、がんの転移により腹水が溜まることで生じる腹痛やがん治療で行う化学療法の副作用などです。なお、進行がんの場合はさらに痛みを感じる患者さんの割合が増える傾向があり、痛みをコントロールすることががん治療の課題といえます。

編集部まとめ

本記事では、卵巣がんの痛みや症状・検査などを解説しました。卵巣がんは自覚症状が出にくく、気付いたときには進行していることがほとんどです。

気付くきっかけは腹部や腰部に起こる痛みです。しかし、痛みが起こる頃にはがんの進行はかなり進んでいると考えられます。

たとえ、がんが進行しても痛みや吐き気などの症状が出ない場合があるため、発見が遅れることも少なくありません。

卵巣がんを早期で発見するためには日頃から体調変化を意識し、原因を追究することが大切です。原因不明の痛みや食欲不振などの症状があれば早めに受診しましょう。

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