最優秀主演男優賞を受賞した横浜流星 / (C)日本アカデミー賞協会
映画「正体」で主演を務めた横浜流星が「第48回日本アカデミー賞」で最優秀主演男優賞を受賞。3月14日に都内で開催された授賞式で受賞を喜び、藤井道人監督への思いを語った。
■山田孝之と念願の共演「幸せでした」
「優秀主演男優賞」は、横浜の他、映画「カラオケ行こ!」の綾野剛、映画「碁盤斬り」の草なぎ剛、映画「侍タイムスリッパー」の山口馬木也、映画「キングダム 大将軍の帰還」の山崎賢人が受賞した。
「正体」で5つの顔を使い分ける鏑木慶一を演じた横浜だが、特にしっくりきたのはひげを生やした姿の鏑木だったと語る。
「プライベートでは、猫背で、髪がボサボサでひげを生やしっぱなしなので」と自身のプライベートを明かし、「いつもきれいにしてもらっているので感謝です。メークさんには」とほほ笑んだ。
また、本作で同じ事務所の先輩である山田孝之と共演したことについて「本当に共演したいと思っていた事務所の先輩なので、念願がかなって幸せでした」とコメント。
そして、「山田さんは以前、脱獄犯(の役)をやられて、今回は追う刑事、ということで、いろいろな思いをされていたそうで。自分も何年後かに追う刑事をやり、山田さんの意思を継いでいきたいなと強く思いました」と語ると、山田は「じゃあ、その時は脱獄犯をやらせていただければと思います」と応じていた。
優秀主演男優賞を受賞した綾野剛、草なぎ剛、山口馬木也、山崎賢人、横浜流星(写真左から) / (C)日本アカデミー賞協会
■「本気で身命を賭す覚悟で向き合っている」
最優秀主演男優賞の発表を受け、プレゼンターの役所広司からブロンズを受け取った横浜は「本当にありがとうございます」と感謝。
「藤井道人監督とは出会って10年になります」と「正体」の藤井監督との出会いを振り返り、「5年前に自分は(日本アカデミー賞で)新人賞を受賞し、藤井さんは『新聞記者』で最優秀作品賞を獲りました。その時、自分は心の底から喜び、一緒にこの場に立ちたいと思いました」と声を震わせながら思い返す。
「今回、主演男優賞に藤井組でこの場にいれていることに大きな意味があります。自分の中で」と力を込めた。
さらに、「自分は本当に芝居はうまくないですし、人間としても遊びがなく、頑固でつまらない人間です」とした上で、「それを誰よりも分かっているから、毎日芝居のことを考え、大げさかもしれないんですけど、本気で身命を賭す覚悟で向き合っています。その向き合いが少し認めていただけたような気がして、励みになりました」と受賞の喜びをかみ締めていた。
◆取材・文=山田健史
横浜流星 / (C)日本アカデミー賞協会
※「草なぎ剛」のなぎは、弓へんに前の旧字体その下に刀が、山崎賢人の崎は立つさきが正式表記
配信: WEBザテレビジョン
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