「腎臓がん」を発症すると「腰」にどんな痛みを感じる?初期症状も医師が解説!

「腎臓がん」を発症すると「腰」にどんな痛みを感じる?初期症状も医師が解説!

腎臓がんの初期症状

腎臓がんの初期では症状がみられないことが多いです。進行すると以下のような症状がみられることがあります。

血尿

腎臓がんが大きくなると、血尿を認めることがあります。見た目ではわからず、たまたま行った尿検査でわかることもあれば、真っ赤な血尿がみられることもあります。健康診断で血尿がみられた場合、自覚症状がないからと放置せず、泌尿器科を受診して相談しましょう。

腰痛

腎臓は腎被膜という膜に覆われています。この膜が引き伸ばされると痛みが起こります。腎臓がんの初期では痛みは起こりません。しかし、がんが大きくなるとこの被膜が引き伸ばされてしまい痛みが起こることがあります。

腹部の腫れ、しこり

腎臓がんは症状が出にくいため、気がついたときには腫瘍が大きくなっていることもあります。このような時には、おなかや背中の辺りのしこりや腫れで気がつくこともあります。横になった時におなかにしこりを触れたり、背中のしこりに気がついたときには腎臓がんの可能性も考えられます。早めに泌尿器科を受診しましょう。

腎臓がんの主な原因

喫煙

喫煙は腎臓がんの危険因子となっています。喫煙指数(1日当たりの箱数(1箱20本)×年数)が40以上の喫煙者は非喫煙者と比較して約1.5倍腎臓がんになりやすいという報告があります。喫煙は多くの他のがんの危険因子でもあります。ご自身の健康のために禁煙することがお勧めです。

高血圧、慢性腎臓病

高血圧や慢性腎臓病は腎臓がんの危険因子です。特に、透析患者では健康な人と比較して悪性腫瘍の発生率が高く、その中でも腎臓がんの発生頻度は特に多いとされています。また、日本の透析患者は生存率が改善しており、透析期間が長いことが特徴です。透析期間が長期となるほど腎臓がんの発生率が増加します。このため、これらの病気を持つ方では定期的に画像診断などで腎臓がんの発生がないか確認をすることが勧められています。

遺伝的要因

今までに、いくつかの遺伝子変異が腎臓がんの発生に関与していることが分かっています。遺伝性腎臓がん家系では若年から腎臓がんが発症するため、早めから画像検査を行うことが推奨されています。家系で多く腎臓がんがいるなど、気になることがあれば泌尿器科で相談をしてみましょう。

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