貧血性母斑の治療
貧血性母斑は健康上の問題がなく、皮膚の血管の機能的な特徴で生じている疾患であるため特別な治療法はありません。しかし、見た目の問題で心理的な負担となっている場合は、整容を目的としてメイクアップ製品を使用し色調の差をカバーするとよいでしょう。
皮膚科専門医から個別の状況に応じたアドバイスを受けたり、見た目の悩みに対するカウンセリングを受けたりすることもおすすめです。
また、神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)とともに貧血性母斑を発症している場合は、適切な治療が必要です。
貧血性母斑になりやすい人・予防の方法
貧血性母斑になりやすい人の特徴はわかっていません。また、健康上の問題を引き起こすこともなく、現時点で明確な予防法も確立されていないため、似ている病気との鑑別や早めの受診がポイントとなります。
貧血性母斑自体は人口の数パーセントに認められており、なおかつ特定の病気を持つ場合はその発生率が高くなります。とくに神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)の場合は、貧血性母斑が高頻度で見られることが報告されているため、これらの病気との鑑別が大切です。
複数の貧血性母斑が見られる場合や、カフェ・オ・レ斑や神経線維腫など他の特徴的な症状をともなう場合は神経線維腫症1型の可能性があるため、できるだけ早期に医療機関を受診し、適切な検査や治療を受けることが重要です。
貧血性母斑自体は病的なものではなく皮膚の個人差の1つです。日常生活において特別な制限はなく、健康上の懸念もないため、過度に心配する必要はありません。
外見上で悩みを抱えている場合は、皮膚科専門医に相談したりカウンセリングを受けたりすることもおすすめです。
関連する病気
神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)
尋常性白斑
脱色素性母斑
参考文献
医学書院医療情報サービス「貧血母斑」
北海道大学大学院研究院皮膚科学教室あたらしい皮膚科学第3版「4.貧血母斑」
日本皮膚科学会ガイドライン「神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)の診断基準および治療ガイドライン」
公益財団法人難病医学研究財団/難病情報センター「神経線維腫症Ⅰ型」
配信: Medical DOC
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