「美味しんぼ」はビッグコミックスピリッツで40年も前から連載している人気料理漫画で、アニメにもなりました。「究極」と「至高」のメニュー対決にはいつも感心させられることしきりで、食の求道者・海原雄山とその実子・山岡士郎が作り出す料理はわたしの憧れでした。放送された数ある料理の中から、今回はかぶと山ぶどうジュースと鬼ぐるみを使った究極のメニューをフォーカス。普段見かけない食材がありますが、せっかくなので入手して、作ってみることに。
【漫画『美味しんぼ』で覚えた非常食】雪山の別荘で遭難した山岡士郎が即興で作った「ローピン」に挑戦!
山岡士郎(主人公)の「かぶの山葡萄漬け鬼胡桃ソース」の材料と作り方
【材料】※2~3人分
かぶ…2個
山ぶどうジュース…2本
鬼ぐるみ…適量
塩…適量
生クリーム…適量
かぶは皮を剥いておきます。
【作り方】※調理時間:10分+漬け時間:1晩
1. かぶを2~3mm程度にスライスして、深めの保存容器に入れます。
2. 山ぶどうジュースを注ぎ、冷蔵庫で一晩漬け込みます。
3. すり鉢に鬼ぐるみを入れてすり潰します。
4. 塩と生クリームを加えて、滑らかになるまですります。
5. かぶを器に盛りつけ、鬼ぐるみのソースを添えて出来上がりです。
思ったよりは色が薄い仕上がりです。ちょっとかじってみると、かぶ本来の甘さに加えて山ぶどうジュースの香りと酸味がほのかに感じられました。ちゃんとかぶの食感も残っていますし、このままでも好きな味です。そこに鬼ぐるみソースを乗せて食べてみると、生クリームを使っているのにしつこくなく、砕けた鬼ぐるみの食感と味が山ぶどうジュースの酸味ととても相性がいいことが分かりました。少し多めに鬼ぐるみソースを乗せる方が、わたしにはよりおいしく思えました。塩と生クリームの正確な量が分からないので少しずつ生クリームを入れながら固さの調節をしましたが、ちょっと柔らかめのクリームチーズ程度の固さが鬼ぐるみの味が損なわれなくて、バランスがいいように感じます。
山ぶどうジュースの原料はヤマブドウと言いますが、子どもの頃、山などに行ったときにその辺に生えているのを採って食べた記憶があります。今ではポリフェノールが含まれていることに着目され栽培もされていて、この山ぶどうジュースのような製品も作られるようになりました。山ぶどうジュースの瓶には「1日1本まで」と書かれていましたので、何かの成分が強いということかもしれません。最初通販で探したのですが、東京・銀座にある岩手のアンテナショップ「いわて銀河プラザ」に取り扱いを事前確認したところ、あることが分かりましたので、行って買ってきました。アンテナショップは、たまに行くと楽しいです。
鬼ぐるみも子どもの頃によく拾って食べたものですが、普通のくるみと比べると小さくて殻が硬く、なかなか割りづらいのが特徴です。子どもの頃はくるみ割りなんて便利なものはなかったので、板の上に鬼ぐるみを手で固定して金づちで割るというなんとも原始的な方法で割っていました。苦労な割には実が少ないのですが、普通のくるみに比べて味と渋みが強く感じられます。今回何十年ぶりに食べましたが、実はこちらも東京・銀座にある長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」に取り扱いを事前確認したところ「殻つきはないが割ったものならある」とのことでしたので、行って買ってきました。
山ぶどうジュースがけっこう濃い色でしたので一晩漬けたらさぞ濃い赤色になっているかと思いきや、かぶの繊維に染み込んでいる感はちゃんとあるものの、アニメのような鮮やかな赤にはなりませんでした。ちなみに3日漬けておいてもさほど変わりませんでしたし、試しに塩もみしてから漬けてもみたのですが、劇的な変化はありませんでした。何かコツがあるのか、現在のところ不明ですので宿題にします。ちなみに漬け込んだ後の山ぶどうジュースですが、このまま捨てるのももったいないなと思い飲んでみたらけっこう濃くておいしい酸味のあるジュースで、若干かぶっぽい味はするものの大変おいしく頂けました。
どちらも通販で購入できておいしくできますので、ぜひ作ってみてください!
配信: あたらしい日日
関連記事:
