見た目もすっきりと痩せるために必要な「たんぱく質」の正しい取り方

第4回 家族がいるとダイエットができない…そんなママのための「食べてOK」なダイエット方法
ダイエットしたいと思ったとき、つい「カロリーが高いから」と避けてしまいがちなお肉や魚…でも、それらに含まれるたんぱく質こそが、きれいに痩せるために大切なのです。年々痩せにくくなったとお悩みの方こそ、たんぱく質の取り入れ方を覚えましょう。

ダイエットでお肉や魚をしっかり食べることが必要な理由

近年「痩せたいなら、肉や魚、卵を食べること」が広まってきています。それはつまり、たんぱく質をしっかり取るということ。その理由を、管理栄養士の梅原祥太先生に聞きました。

「健康的できれいに痩せるために必要なのが、筋肉です。常日頃、運動を取り入れていない場合はとくに、加齢とともに筋肉量は落ちていきます。筋肉がないと、たるんでいく体を支えることができないほか、代謝も落ちてむくみやすくなることも。それではどんなに体重が低くても、見た目痩せにはつながりません。

そこで必要になるのが、たんぱく質です。たんぱく質は肌や髪、爪、血液、骨など、体のあらゆる部位の材料となる成分で、筋肉の材料でもあります。さらに、筋肉の分解を防ぐ性質もあるので、筋肉を落とさずに痩せるために必要になります。

また、たんぱく質は酵素の元にもなるので、不足すると消化酵素や代謝酵素が出にくくなります。これらの酵素が不足すると代謝も落ち、脂肪を溜め込みやすい体になってしまいます」(梅原先生、以下同)

ダイエットしようと思うと、つい「お肉はやめて、野菜だけ」と極端に走りがちですが、それは逆効果! 筋肉の材料となるたんぱく質が不足すると、筋力不足で代謝が落ち、太りやすくなるそうです。

「たんぱく質は、三大栄養素のなかで、もっとも意識してほしいものです。糖質や脂質は、体のなかで余ると脂肪に変わり、いざというときのエネルギー源になるように蓄えられます。でも、たんぱく質は溜めておけないので、毎日しっかり取って、補わないといけない。1日でも不足すると、機能が落ちてしまうんです」

見た目もすっきりと痩せるために必要な「たんぱく質」の正しい取り方

きれいに痩せるための1日のたんぱく質メニュー例

では、きれいに痩せるためには、一体どのくらいの量のたんぱく質を取ればよいのでしょう?

「まず基礎代謝量を下回らないカロリーを取ること。年齢や運動量にもよりますが、普通に暮らす30代の成人女性であれば、1日1000kcalは切らないようにしたいです。そのうえで、1日あたりのたんぱく質量を60gは摂取しましょう」

たとえば、赤身肉100gあたりのたんぱく質量は約20g、卵1個あたりで6~7g、納豆1パックで8gほど。それをもとに、以下のような献立を組むとわかりやすいそう。

朝:卵2個(たんぱく質13g)、納豆ごはん(たんぱく質8g)
昼:魚または肉100g(たんぱく質20g)
夜:魚または肉100g(たんぱく質20g)

ここに主食や副菜をプラスしながら、カロリーの総量を調整していきます。また、たんぱく質が足りない場合は、間食をゆで卵やチーズにしたり、プロテインサプリを追加したりして調整してもOKだそう。

「肉や魚をこれだけ食べると、同時に必要な量の脂質も確保できます。脂質も、ダイエットする方が避けがちな成分ですが、ホルモンバランスを整えるために大切な成分。女性ホルモンが乱れるとダイエットもしにくくなるので、食事を通して脂質も取り入れましょう」

たんぱく質は育ち盛りのお子さんにも大切な成分! ダイエット中でも、家族と一緒にお肉や魚、卵など、栄養満点なメニューをいただいて、健康的な美ボディを手に入れましょう。
(取材・文:富永明子)

※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

お話をお聞きした人

梅原祥太
梅原祥太
管理栄養士
女性が健康できれいな心と身体をつくり、生きやすくなるための正しいダイエットを広めている。電子書籍の出版、食事カウンセリング、オンラインサロンの運営などを行う。
女性が健康できれいな心と身体をつくり、生きやすくなるための正しいダイエットを広めている。電子書籍の出版、食事カウンセリング、オンラインサロンの運営などを行う。