最悪の事態を招かないために、こじれた仲を修復する方法はあるのだろうか? 夫婦問題研究家・岡野あつこさんに話を聞いた。
「嫁と姑は相容れない関係といいますが、ふたりとも『夫(息子)の成功を願っている』という点では共通しています。なので、そこをアピールし共感を得るのが効果的。夫を支え続けるために具体的にどんなことをしていくか、家事など些細なことでいいので、改めて言葉にして伝えてみてください」(岡野さん 以下同)
またこのアピールは、「こんなふうに支えてくれるなら息子の将来も安泰だ」と、嫁がいることの“利益”を伝える面でも有効だとか。姑にとって、息子の利益は自分の利益。「味方と争っていても仕方がない」と、敵対心を削ぐことができれば、こっちのものだ。
「面と向かって伝えるのが気まずいなら、手紙に書き添えるのもいいでしょうね。完全に修復するまでには、半年から1年はかかります。それまでは季節のあいさつがてら、定期的に何度でも伝えてみてください」
大切なのは、飛び込みセールスのようなくじけない精神とアピール力、だそうだ。相手は、ほかでもない姑。この先長く付き合っていかなければならないのだから、長期スパンであれ修復するのが最善策だろう。
こうして、無事関係を修復できたら、再発を防ぐための心構えを忘れずに。
「大切なのは、姑の立場になって考えること。姑は愛する息子を手放し、あとは老後を過ごすのみ。得るものよりも失うもののほうが多く、寂しさを抱いているはずです。それを『可哀そうだ』と“あえて”思うことで、姑のどんな言動も広い心で受け止められますよ」
嫁の心持ちが変われば、どんなにソリの合わない姑もきっと歩み寄ってくれる。「ゆくゆくは、気兼ねなく話せる仲になれるかもしれない…」といった、諦めない大きな心を持つこともコツのひとつだ。いま渦中にいるみなさんも、修復のその先を目指して実践あるのみ!
(松本まゆげ+ノオト)