「まずは『ひどいことをされた』『私が許してやった』という意識を持たないようにしましょう。実際には夫が悪かったとしても、『これは“事故”だったんだ。夫は悪くない』と考え、夫と自分との間に善悪を付けないことが大事です」(岡野さん 以下同)
女性は被害者意識が芽生えてしまうと、感情的になり相手に反省や謝罪をしてもらわないと気がすまない生き物。対する男性は、プライドやメンツが先行し、なかなか謝れない生き物なのだとか。この相違が関係修復を妨げる原因になるため、善悪はつけるべきではないそうだ。「戻ってきてくれただけでもありがたい」と前向きに捉え、引きずらないようにしよう。
「そもそも、夫を結婚相手に選んだのは自分自身ですし、関係の修復を選んだのも自分ですから。いつまでもネチネチ文句を言っていてははじまりません。それに平静な態度で接すると、夫は『あれ、怒らないの?』と意表を突かれ、『それほどショックだったのか…』と捉えてくれますよ。夫には、怒りよりも“ショック”“悲しい”といった感情のほうが響くんです」
また、夜の生活に関しては少しずつスキンシップをとり、夫の後ろめたさを癒してあげるのが有効とのこと。自分自身も傷ついているのは確かだが、あえて献身的な態度をとり「こんなに優しかったのか」と思わせるほうが、修復はしやすい。ひいては再発も防げそうだ。
「再発を防ぐには、夫に優しさや安心感を与え『居心地のいい家庭だ』と思ってもらうことが大切。献身的な態度のほかには、おいしい料理を作る、義理の親と仲良くするといった方法も良いでしょう。とくに義理の親のように“夫が大切しているもの”を同じように大切にするのは効果的です」(同)
ちなみに、子どもに協力をあおぐのも手だとか。「パパは私たちのために今日もお仕事がんばってくれてるんだよ」など、夫に対する尊敬の念を日ごろから伝えておこう。「小学校低学年くらいになれば、両親のいざこざは薄々勘付いているもの。夫婦仲がピンチになったときは、きっと潤滑油になってくれますよ」とは岡野さん。
こんなこと起こってほしくないが…万が一のときのために、心に留めておいて!
(松本まゆげ+ノオト)