毎年継続的にゆたんぽによるやけどが発生している
消費者庁が12月6日に発表した資料によると、ゆたんぽによる事故件数は、平成21年9月~29年10月までのあいだに、363件起きており、そのうちの240件はやけどを負った事故のようです。
件数にするとそこまで多いとは感じないかもしれませんが、毎年継続的に事故が起きているので、注意は必要でしょう。ちなみに、ゆたんぽの種類には、「お湯を入れて使用するタイプ(IHで直接加熱できるタイプも含む)」、「電子レンジで温めるタイプ」、「電気蓄熱式(充電式)タイプ」の3種類がありますが、それらすべてで事故が起きています。

就寝時は布団からゆたんぽを取り出すようにする
ゆたんぽを使用する際には、低温やけどに注意しなければなりません。たとえ、温かくて気持ちいい温度だったとしても、ゆたんぽを長時間皮膚に接触させていると、低温やけどになってしまう可能性があるそう。皮膚が損傷する温度と時間の目安は、44度で3~4時間、46度では30分~1時間、50度では2~3分です。とくに、高齢者や子どもは、皮膚が薄く、重症化する危険性があるので、長時間の接触は控えるようにしましょう。
また、就寝時に布団のなかでゆたんぽを使用するご家庭もあるかと思いますが、ゆたんぽを使用するのは、あくまでも就寝前までにしてください。寝るときには、ゆたんぽを布団から取り出すことをお忘れなく。
さらに、IHヒーターや電子レンジで加熱した際に、破裂して大けがを負ってしまう事故も発生しています。例えば、電子レンジで温めるタイプは、オート加熱に対応していなかったりするので、使用前に必ず取扱説明書を確認してください。
寒い季節は、ゆたんぽの温かさが心地いいものですが、前述の通り、使用方法を間違えると危険です。以前から使っているものであっても、劣化はしていないか、リコールが発表されていないかなど、十分に注意するようにしましょう。
(文・山手チカコ/考務店)
出典:消費者庁「ゆたんぽを安全に正しく使用しましょう!」