「スーパームーン」は普通の満月と何が違うの?
ニュースなどでも度々話題になる「スーパームーン」。なんとなく、“きれいな満月”であることはわかるけど、「普通の満月とは何が違うの?」という人もいるのではないでしょうか。
国立天文台の公式ホームページによると、スーパームーンは天文学の正式な用語ではなく、定義もはっきりしていないのだとか。例えば満月なら、「月と太陽の視黄経の差が180度になった瞬間の月」という定義があるそうですが、スーパームーンには定義がないため、「月が大きい」=「月が近い」=「スーパームーン」くらいの感覚で良いのかもしれませんね。
ちなみに、2018年のミニマムムーン(最小の月)は、7月28日あたりだそうです。
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スマホ×望遠鏡で撮影♪
同じ空にある星もきれいですが、月はまた別の魅力がありますよね。特に、大きく見えるスーパームーンはなおさら。せっかくきれいな月が見られるのなら、写真にも残しておきたいと思ったことはありませんか?
そこで、宇宙広報団体TELSTARの打海将平さんに、月を“スマホで”きれいに撮影する方法を聞きました。
「月を撮影する際、クレーターなどもはっきり見えるように撮影するには、望遠鏡が必要です。望遠鏡の接眼部(のぞく部分)にスマホをつけて撮影するのですが、望遠鏡メーカーからスマホを固定する商品なども販売されています。こういった撮影方法は『コメリート法』と呼ばれていて、以前からコンパクトデジタルカメラなどで用いられている手法です」(打海さん、以下同)
スマホだとズームで撮影すると画像が粗くなってしまうこともあるし、そのズームにも限界があります。単純ですが、望遠鏡との合わせ技を使えば、ズームしても画像が粗くなることなく、きれいに撮れるそうです!
流星群とは違い撮影モードはオートでもOK!
最近のスマホのカメラには「夜景モード」や「オートモード」、「マニュアルモード」など、色んな撮影モードがありますが、どれに設定するべきなのでしょう? やっぱり、夜景モード…?
「流星群を撮影する時は、設定をマニュアルに変えてシャッタースピードや感度(ISO)、フォーカスなどを調整する必要がありますが、月の撮影の場合は特に調整をせず、『オート』で問題ない場合がほとんどです」
カメラの設定って、何をどういじったら何が変わるのか、よくわからないという人も多いことでしょう。オートで大丈夫ならスマホ任せで撮影できるから、いつでもチャレンジできそう!
また、科学館や天文台に行ったり、街中でやっている観望会に参加したりすれば、望遠鏡を持っていない人でも問題ないそうです。
打海さんは、「撮影場所は街から離れた山(標高が高く、空気が澄んでいるところ)や、広場など周囲が開けている場所が良いです」とアドバイスします。ただし、こういった場所は暗くて気温が低い場所が多いので、「子どもと一緒に」と考えるなら、家のベランダや庭から見える範囲で楽しんだほうが安心かもしれません。スーパームーンだけでなく、もちろん普段の月もこの方法で撮影することができますよ。
正月の寒い夜はこたつに入りながらみかんを食べるなどして、お正月気分を満喫している人も多いはず。だけど、今年はちょっと部屋を飛び出して、家族みんなで空を見上げてみませんか?
(文・明日陽樹/考務店)