夫の嘘に付き合う日々
サトルは2か月前に不倫がバレたときは慌てた様子で謝罪し「もうしない」とテンプレートのような言葉を口にした。それだけで許されたと思ったのか、今では私の前で理想の夫を演じ続けている。食卓での会話も、寝る前の「おやすみ」のキスも、全部が大嘘のくせに。
「最近出張続きで疲れたよ。でも、りさと赤ちゃんのために頑張ってるからね」
その言葉を聞くたび、心の中で反吐が出る。あなたの出張先は会社じゃなくて、園子のアパートでしょ?あなたの頑張りは、私の家庭を壊すことへの頑張りでしょ?
サトルは私が何も知らない無邪気な妻だと思っている。でもね、私は知っている。明後日の20時に、丸の内の『ラ・ルーナ』という店で、あなたが園子に渡すプレゼントのことまで。
私は、2人が幸せの絶頂にある瞬間に、すべてを台無しにするつもり。地獄に突き落とすなら、一番高いところから突き落とすのが、一番気持ちがいいと思うから―――。
あとがき: 愛と裏切りの炎
妊娠中の妻への裏切りという構図は、読者に強烈な怒りと共感を生みます。りさの「控えめ」だった性格からの転換、心に宿した「冷たい炎」の表現は、彼女の復讐の決意の深さを際立たせています。
特に義母という意外な協力者の存在を匂わせることで、今後の展開への期待が高まる、力強いプロローグとなっています。りさが冷静に計画を進める姿は、単なる感情的な復讐ではない、緻密な頭脳戦を予感させます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

